研究課題/領域番号 |
19K08791
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
千貫 祐子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (00294380)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 食物アレルギー / 免疫寛容療法 / 耐性獲得 / 免疫寛容 / 小麦 / 食物依存性運動誘発アナフィラキシー / ω-5グリアジン / 小麦アレルギー / 1BS-18 / 好塩基球活性化試験 / ω-5グリアジン / 1BS-18小麦 / 好塩基球活性試験 / CD203c / 抗原特異的IgG4 / 免疫寛容誘導 |
研究開始時の研究の概要 |
成人食物アレルギーに関する減感作療法はほとんど試みられていないのが現状であり、本研究ではIgEエピトープを低減化した小麦の継続摂取による減感作の可能性を明らかにする。具体的には、ω-5グリアジン特異的IgEを有する成人小麦アレルギー患者に対して、ω-5グリアジン欠失小麦系統1BS-18ホクシンから作製したパン(1BS-18小麦パン)の摂取可能量を確認し、その結果に基づいて、1BS-18小麦パンを使用した減感作療法の可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
ω-5グリアジン欠失1BS-18小麦パンの摂取可能量を確認するステップ1は、16名中15名で問題なく実施できた。この15名について、維持量を3ヶ月間継続摂取してもらった(ステップ2)。ステップ2は14名で実施できた。 ステップ2終了時点で、ω-5グリアジン 1μg/mL添加による好塩基球の活性化率が、14名中6名で開始前より改善、3名で変化なし、5名で悪化した。ステップ2の終了6カ月後の時点では14名中6名で開始前より改善、4名で変化なし、4名で悪化した。この結果より、少なくとも3カ月間の1BS-18小麦パンの継続摂取によるω-5グリアジン型成人小麦アレルギーの耐性獲得は困難と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究により、3カ月間の免疫寛容療法によって、成人発症ω-5グリアジン型小麦アレルギー患者に耐性を獲得させることは困難と考えられた。また、免疫寛容療法後にω-5グリアジン添加による好塩基球活性化率が低下した症例においても、ω-5グリアジン特異的IgG4の上昇は認められず、成人食物アレルギーにおいて、食物抗原特異的IgG4測定による耐性獲得の予測は困難と考えられた。 今後は、成人発症食物アレルギーの新たな治療法を検討する必要があることが判明した。また、食物抗原特異的IgG4測定による耐性獲得の予測は困難と考えられることから、新たな耐性獲得の予測因子を検討する必要性があることが判明した。
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