研究課題/領域番号 |
19K08793
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
中島 英貴 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (70314995)
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研究分担者 |
中島 喜美子 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (20403892)
佐野 栄紀 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (80273621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アトピー性皮膚炎 / 乾癬 / K5. Stat3C マウス / UVB / CXCL10 / 好酸球 / IgE / MC903 / アトピー性皮膚炎モデル / Sem3A / NGF / ヒスタミン / クロロキン / ARTN / PSP / TPA / バイオマーカー / K5.Stat3C マウス |
研究開始時の研究の概要 |
乾癬は生物学的製剤治療後にアトピー性皮膚炎や湿疹病変が生じる場合がある。乾癬とアトピー性皮膚炎は現在まで対極に位置づけられていたが、治療によって乾癬はアトピー性疾患に転換しうることが示された。この病態転換の機序は未だ明らかではないが、アトピー性皮膚炎と乾癬は免疫学的に連続したスペクトラムの疾患である可能性がある。この病態を解明することは乾癬とアトピー性皮膚炎の発症機序に新たな視点を加えることができると考えられる。我々は生物学的製剤治療前後における患者血液と病変部を調べ、さらに乾癬とアトピー性皮膚炎の両方の疾患を発症するマウスモデルを用いて、病態が転換する機序の解明を行う。
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研究成果の概要 |
乾癬とアトピー性皮膚炎を合併した症例において、臨床経過および血液検査の変化を検討したところ当初から乾癬とアトピー性皮膚炎を合併した症例においては、両疾患は非依存的に共存しており、どちらかの疾患を治療したとしても、別の疾患には治療効果がみられないと考えられる。しかしながら乾癬治療後にアトピー性皮膚炎を発症した症例においては、両疾患には因果関係があり乾癬治療を変更することによりアトピー性皮膚炎は改善すると推測される。 K5. Stat3C マウスにUVB 照射を行い、アトピー性皮膚炎様病変を誘導したところ病理組織で表皮内に好酸球浸潤、血清IgE 値の上昇と病変部でCXCL10 の発現上昇を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乾癬とアトピー性皮膚炎を当初から合併した場合と乾癬治療後にアトピー性皮膚炎を発症する場合があるが、これらは似て非なるものであることが臨床経過と血液検査の変動から明らかになった。乾癬とアトピー性皮膚炎を当初から合併した場合は両方の疾患を治療することが必要であるが、乾癬治療後にアトピー性皮膚炎を発症する場合は乾癬治療を変更することでアトピー性皮膚炎の改善が得られることがある。 乾癬とアトピー性皮膚炎の両方の病変を持つ動物モデルは、K5.Stat3c マウスにUVB を照射することで作成でき、誘導されたアトピー性皮膚炎様の病変は通常のアトピー性皮膚炎と炎症性プロファイルが異なることが示された。
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