研究課題/領域番号 |
19K08802
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
岡 晃 東海大学, 医学部, 講師 (80384866)
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研究分担者 |
浅野 善英 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (60313029)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 全身性強皮症 / 遺伝子 / RNAシークエンシング / 繊維芽細胞 / RXRB / 細胞周期 / CRISPR/Cas9 / MHC / レチノイン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らは、retinoid X receptor beta (RXRB) 遺伝子上に、全身性強皮症 (SSc) の強いリスク (オッズ比 = 9.4)を伴うDNA上の変異を、世界で初めて特定することに成功した。この知見を元に、病態の原因解明ならびに新たな治療薬開発へ向け、このDNA変異の生物学的な機能を、患者由来繊維芽細胞やこのDNA変異を導入したマウスを用いることにより、明らかにする予定である。
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研究成果の概要 |
研究代表者らは全身性強皮症(SSc)の強い遺伝学的リスクを伴う感受性変異をRXRB遺伝子(レチノイン酸レセプター)上に特定している。そこで患者患部から分離された線維芽細胞を用いて変異の機能を解析した。その結果、レチノイン酸存在下において、変異のある細胞でのみ細胞周期に関与する遺伝子群の発現が有意に増加していることが明らかとなった。この遺伝子群はcyclin-dependent kinase 1 (CDK1)を中心とした分子群であり、このCDK1を標的とした分子はすでに強皮症の治療薬としてすでに期待されていることから、この変異が生物学的に強皮症発症に関与している可能性が強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身性強皮症の遺伝学的なリスクと生物学的な機能を示した世界初の研究成果となる。すなわち、リスクの遺伝子型がすでに明らかになっている遺伝子とSScとの生物学的機能の関連を明らかにすることは、遺伝子型情報をベースとする、全く新しい診断、予防ならびに治療技術開発の可能性を秘めている。
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