研究課題/領域番号 |
19K08804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
中村 元信 産業医科大学, 医学部, 教授 (30303837)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 円形脱毛症 / アトピー性皮膚炎 / インターロイキン / 抗体 / IL-4 / IL-13 / 分子標的薬 / リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
円形脱毛症の治療には外用、内服、光線療法などが用いられているが、難治なことが多く、新しい治療法の開発が急務である。アトピー性皮膚炎に円形脱毛症を合併する頻度が高く、アトピー性皮膚炎に合併した円形脱毛症は難治である。アトピー性皮膚炎には一つの分子をターゲットにした新規治療法が出現し、高い効果を示している。アトピー性皮膚炎に合併した円形脱毛症にもこの治療法が効果を示すかをさまざまな角度から検討する。
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研究成果の概要 |
円形脱毛症の治療に外用療法、内服療法、紫外線療法などを用いているが、なかなか治らないことも多く新しい治療法の開発が必要である。アトピー性皮膚炎に合併した円形脱毛症患者に抗インターロイキン(IL-)4、IL-13受容体抗体を投与したところ円形脱毛症がそのまま軽快する第1群、円形脱毛症の部位から3-4か月発毛した後、脱毛する第2群、円形脱毛症の部位から全く発毛しない第3群に分かれた。アトピー性皮膚炎の改善度に各群の間に有意差はなく、アトピー性皮膚炎と円形脱毛症に対する抗IL-4、IL-13受容体抗体の作用機序が異なることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
円形脱毛症は既存の外用、内服、紫外線治療などで改善せず、難治な症例が多い。今回の研究で抗IL-4、IL-13受容体抗体が円形脱毛症に効果を示すことが明らかとなり、新しい治療法の1つとなる可能性が示された。また、アトピー性皮膚炎には抗IL-4、IL-13受容体抗体が奏効し、円形脱毛症には効果を示さなかった症例があることから円形脱毛症の病態、発症機序におけるIL-4、IL-13の役割についての新しい機序がある可能性が明らかとなった。
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