研究課題/領域番号 |
19K08817
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
谷口 亜裕子 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (30403885)
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研究分担者 |
樋口 智紀 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 講師 (00448771)
大畑 雅典 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (50263976)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 悪性リンパ腫 / 治療抵抗性 / 遺伝子 / リンパ腫 / 細胞株 |
研究開始時の研究の概要 |
B細胞腫瘍患者におけるCD20発現の陰性化はリツキシマブなどの抗CD20抗体治療の効果が十分に得られないことを意味し、患者予後不良に直結する重要な問題である。CD20陰性B細胞リンパ腫には抗CD20抗体治療後にCD20陰性化するリンパ腫と初診時からCD20発現が認められないリンパ腫の二通りがある。これらについてこれまでに明らかにされていないCD20陰転化機序の解明に取り組み、CD20陰性化を早期に発見できる検査法の開発に向けての基盤を作るとともに、予後不良であるCD20陰性B細胞リンパ腫に対峙できる新規治療戦略につながる手がかりをつかむ。
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研究成果の概要 |
B細胞リンパ腫における抗CD20抗体治療後のCD20陰転化の機序としてCD20 (MS4A1)遺伝子自体の欠落という新しい現象を示すことができた。 また、CD20陰性高悪性度B細胞性リンパ腫に対する効果的な治療法として、HDAC阻害薬が有効である可能性が示唆された。さらにHDAC阻害薬にBETブロモドメイン阻害薬あるいはpolo様キナーゼ1(PLK1)阻害薬を併用することで、相乗的な抗腫瘍効果が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
B細胞腫瘍患者におけるCD20発現の陰性化はリツキシマブなどの抗CD20抗体治療の効果が十分に得られないことを意味し、患者予後不良に直結する重要な問題である。本研究において、これまで十分に認識されていなかったCD20遺伝子の脱落という新しい現象を示されたことは、CD20遺伝子が完全欠落する前の段階での治療強度の選択へと還元できる可能性がある。 さらに、CD20陰性高悪性度B細胞性リンパ腫に対する治療上の標的分子を提示できたことにより、本リンパ腫に対峙できる効果的な新規治療法の開発につながることが期待できる。
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