研究課題
基盤研究(C)
骨髄線維症患者の5年生存率は40%と予後不良である。この疾患群のドライバー変異であるcalreticulin(CALR)の変異は造血幹細胞レベルで生じており、約3割の患者にみられる。本研究では、申請者が見出した同変異に関する最新の研究成果を基盤として、「CALR変異造血幹細胞のクローン拡大機序」、「CALR変異蛋白による増殖シグナル活性化機序」を解明する。更に、両機序を標的とした病態制御のproof of conceptを得て、骨髄線維症の革新的治療に道を開くことを目標とする。
世界初の血球細胞特異的Calreticulin(Calr)KOマウスを作出し、造血におけるCalrの役割について明らかにした。Calr遺伝子のヘテロ欠損がHSCsの競合再構築能を亢進させること、そしてCalrヘテロ欠損がCALR変異を有するHSCsのクローン拡大能を強化することを示した。CALR変異蛋白による増殖シグナル活性化機序に関して、変異アミノ酸配列の中から、in vitro増殖シグナル活性化に必要な部分、in vivo造腫瘍能に必要な部分を見出した。これらの部分を標的化する研究へ展開を予定している。
原発性骨髄線維症(primary myelofibrosis:PMF) 、および本態性血小板血症(essential thrombocythemia:ET)に続発する二次性骨髄線維症(post-ET MF)患者の5年生存率は40%と予後不良であり、PMF, post-ET MFには臨床的なunmet needsがある。この疾患群のドライバー変異であるcalreticulin(CALR)の変異は造血幹細胞レベルで生じており、約3割の患者にみられる。本研究の成果は、CALR変異が疾患を引き起こす仕組みを明らかにしたものであり、これらの患者群を対象とした新規治療開発の基盤となるものである。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 1件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件)
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