研究課題/領域番号 |
19K08834
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
築地 長治 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (20710362)
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研究分担者 |
井上 克枝 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10324211)
佐藤 篤靖 京都大学, 医学研究科, 講師 (30706677)
佐藤 晋 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (40378691)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 血小板 / 肺線維化 / CLEC-2 / 特発性肺線維症 / Pdpn |
研究開始時の研究の概要 |
特発性肺線維症(IPF)は,肺の間質細胞の異常により呼吸機能が低下する致死性の疾患である.近年,いくつかの抗線維化薬が登場したが,副作用の点などから現在も新たな治療薬が期待されている.我々は、予備検討で血小板のCLEC-2という分子を持たないマウスでIPFの症状が軽くなることを発見した。この結果から血小板CLEC-2を標的としたIPFの新たな治療法が開発できるのではないかと考えた。本研究ではその作用機序を解明し、CLEC-2拮抗薬や抗血小板剤がIPFに有効かを検証する。
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研究成果の概要 |
我々は、以前血小板のCLEC-2という分子が胎生期肺の筋線維芽細胞の分化を通じて出生後の正常な呼吸機能獲得に必須の役割を果たすことを明らかにした。この成果から、成体肺において筋線維芽細胞が過剰に分化・増殖する肺線維化に血小板CLEC-2が関与しているのではないかと考えた。CLEC-2抗体投与に肺線維化抑制効果が観察された。血小板が関与していることはが、さらなる解析の過程でいくつかの実験手法上の問題点が生じた。その解決及び別の複数のアプローチによって肺線維化と血小板の関連性についての調査を試みたものの、完全に解決するには至らず、さらなる解析が必要となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺線維化は進行性の慢性疾患であり、呼吸困難などから致死的となる疾患である。現在、2種類の抗線維化薬が使用可能であるが、線維化機構に不明な部分が多いことから新たな治療標的の探索が精力的に行われている。肺間質や実質など肺に存在する細胞を対象にした研究が多い中、我々は血小板と胎仔肺発生の関連に関する研究から、血小板が新たな肺線維化抑制のための標的になるのではないかと考えた。血小板が何らかの形で肺線維化を増悪させることを見出したことから血小板を標的にした新しい治療薬の開発につながることが期待できる。
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