研究課題/領域番号 |
19K08836
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
平山 雅浩 三重大学, 医学系研究科, 教授 (90293795)
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研究分担者 |
岩本 彰太郎 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (20456734)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | GVHD / 造血細胞移植 / マクロファージ / 単球 / M1マクロファージ / M2マクロファージ / Transplantation / Monocyte / C/EBPβ / 慢性GVHD / 遺伝子改変マウス |
研究開始時の研究の概要 |
慢性GVHDの制御には免疫抑制剤投与の視点だけでは限界があり、新しい細胞治療法が必要と考えられる。最近我々は慢性GVHDの病態に中間型単球(M2マクロファージ)が関与していることを発見した(Hirayama et al. Haematologica 2013, Hirayama et al.Eur J Hematology 2013)。その発見を基に本研究では中間型単球の欠損した遺伝子改変マウスC/EBPβを利用した慢性GVHDのマウスモデルを作成し、慢性GVHDの病態解明を行うとともに新規治療法の開発をするものである。
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研究成果の概要 |
移植片対宿主病(GVHD)は造血細胞移植の重要な合併症である。近年、マクロファージ(MΦ)はM1(炎症性)とM2(抗炎症性)の2つのタイプに分けられた。そこで、M2ΦのGVHD抑制効果を検証した。まず、骨髄細胞をGM-CSFとM-CSFで培養することでM1(CD38陽性)とM2(CD206陽性)の誘導に成功した。それらを用いてマウスGVHDモデルで調べたところ、M2Φは有意にGVHDを抑制し、生存率の改善がみられた。臨床・病理学的GVHDスコアでも改善を確認できた。GVHDの抑制された臓器ではM2Φが優位に多く浸潤していた。以上からM2Φ細胞療法は今後GVHD抑制が期待される結果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
造血細胞移植は難治性血液腫瘍性疾患の治療で有効な治療法となっている。その中で、移植片対宿主病(GVHD)は移植後の極めて重要な合併症である。近年、マクロファージの免疫作用が注目される中、この細胞を用いてGVHDを克服するための細胞療法をマウスモデルで開発した。今後、ヒト、臨床に応用することで、学術的および社会的な意義は高いと考える。
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