研究課題/領域番号 |
19K08842
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
横溝 貴子 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特定事業研究員 (40636867)
|
研究分担者 |
白 潔 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 外国人客員研究員 (60775336)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | Hmga2 / 造血幹細胞 / MDS / エピゲノム / 白血病 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、健常高齢者において、骨髄異形成症候群(MDS)や慢性骨髄増殖性腫瘍(MPN)と同様に、エピゲノム制御遺伝子変異を持つクローナル造血・前がん状態が報告され、エピゲノム異常のがん発症過程における重要性が再認識されている。しかし、加齢幹細胞からがん幹細胞への形質転換とMDS・MPN発症に至る仕組みは明白ではない。本研究では、造血幹細胞特異的なHmga2発現を誘導できる新規マウスを活用して、エピゲノム制御機構の破綻を介した、HMGA2によるがん幹細胞の発生と病態進展の分子基盤を解明する。
|
研究成果の概要 |
Hmga2は休止期のない胎児造血幹細胞で強発現しており、胎児幹細胞の高い自己複製機能に必須の因子であるが、正常幹細胞及びMDS/MPN幹細胞における標的領域・遺伝子を含めたクロマチン制御機構は明らかではなかった。本研究により、Hmga2はストレス状況下において造血幹細胞を障害から守り、造血の維持と再生に寄与することを示した。 Hmga2は成体の造血幹細胞において、外的ストレスや遺伝子変異による内的ストレスという様々な局面で新たな転写制御ネットワークを確立し、造血の維持と再生、そして病態発症へと寄与することを示唆した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Hmga2は胎児造血幹細胞の高い自己複製機能に必須の因子であるほか、骨髄異形成症候群(MDS)や急性骨髄性白血病(AML)においてがん遺伝子としての機能も示唆されている。本研究では、成体造血においてHmga2がストレス状況下で造血幹細胞を障害から守り、造血の維持と再生に寄与するという新たなHmga2の機能を示した。本研究成果は、老化造血幹細胞の若返りや、がん幹細胞の維持機構を理解する上で意義深いものと考える。
|