研究課題/領域番号 |
19K08845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
忠垣 憲次郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30416268)
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研究分担者 |
奥田 司 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30291587)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 転写因子 / RUNX1 / 遺伝子発現制御 / プロモーター / Runx1 / 遺伝子発現 |
研究開始時の研究の概要 |
造血幹細胞は多分化能と自己複製能を併せ持つ高い増殖能力を有する細胞であるが、その初期発生・自己複製・分化や血液細胞の産生・維持の分子機構には不明の点が数多く残されている。本研究は、造血幹細胞の発生・分化において必須な転写因子であり、白血病発症における遺伝子変異の標的となるRUNX1(AML1)のプロモーター解析とその遺伝子発現制御に関わる因子を新規に同定することで、造血幹細胞発生制御、血小板産生、そしてT細胞分化に関わる分子機構の解明を目指すものである。本研究を通じて、RUNX1を介した造血発生・分化制御の分子メカニズムの理解が大きく進むものと期待できる。
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研究成果の概要 |
RUNX1は造血関連転写因子であり白血病発症に関わるが、RUNX1自身の遺伝子発現の分子機構は十分には解明されていない。当研究ではRUNX1遺伝子発現を制御する転写因子の探索を試みたところ6種の新規候補転写因子を特定し、いずれもRUNX1プロモーターを活性化した。このうち5種の強制発現系とsiRNAによるノックダウン系の両者を用いて、RUNX1の遺伝子発現が確かに転写因子依存性であることを細胞レベルで確認した。さらに、このうちの4種で、各転写因子の結合をクロマチン免疫沈降法によって確認した。以上から、これら4種はRUNX1の新規候補転写因子であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RUNX1は造血幹細胞の発生制御、血小板産生やT細胞分化に関わる転写因子であり、白血病発症にも深くかかわる。本研究によって、これまで知られていなかった6つのRUNX1発現に関わる転写因子を新規に特定することに成功した。これら転写因子群とRUNX1との機能協調の詳細な解析が進めば、RUNX1の分子メカニズムの解明へと展開するものと期待される。さらに、RUNX1の発現を細胞外から制御する方法を見出せれば、RUNX1を造血器疾患の新規分子標的療法の開発へも貢献することが期待される。
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