研究課題/領域番号 |
19K08846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
奥田 司 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30291587)
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研究分担者 |
桑原 康通 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30590327)
吉田 達士 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80315936)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 造血器腫瘍 / 転写制御 / 染色体転座 / RUNX1 / AML1 / 分子標的薬 / Yeast Two-Hybrid / 遺伝子改変マウス / 白血病 / 造血発生 / 転写調節 / TRAIL / C11orf21 / Yeast two hybrid / 転写因子 / 翻訳後修飾 / Yeast two-hybrid / 造血幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
造血器腫瘍の発症においては造血関連転写因子が重要な役割を果たす。白血病関連染色体転座から同定されたRUNX1 (AML1)転写因子は、不活化遺伝子変異によって白血病発症に係るとされるが、逆に、白血病細胞の生存がRUNX1に依存するとの報告もなされている。いずれの場合も、RUNX1活性を細胞外から制御できれば、血液疾患に対する新規標的治療となりうることを示している。当該研究ではRUNX1の機能制御機構の解析を徹底的に進め、得られる知見を総合してRUNX1の機能や活性を細胞外から調節する方法を探ってゆく。もって、白血病発症の分子機構解明と、新規治療法の開発へ貢献することを目指すものである。
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研究成果の概要 |
RUNX1は造血細胞の発生分化において重要な役割を担う転写因子であり、その遺伝子異常は高頻度にヒト白血病の発症に関与する。本研究ではRUNX1の作用メカニズムについて多面的な解析を行った。その結果、(1)RUNX1の生物作用に重要となる翻訳後修飾の標的となるアミノ酸残基を何ヵ所か特定した。(2)RUNX1と会合する新規抑制因子と新規活性化因子を同定し検討を加えている。(3)RUNX1とSNF5との関連性を検討するうえで役立ちうる細胞株を新規樹立した。そして(4)RUNX1によって転写制御を受ける新規標的遺伝子としてTRAILとC11orf21を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RUNX1は造血関連転写因子であり、これまでの多くの先行研究からは、この分子の機能不全が高頻度にヒト白血病の発症に関与していることが明らかにされている。明らかにRUNX1は次世代の新規白血病予防・治療薬や造血細胞制御薬などの開発における新規標的分子と見なされているものの、その機能の詳細が不明なことが、開発上の隘路となっていた。本研究によって新規に見いだされた知見はRUNX1の作用メカニズム・調節メカニズムの理解を多面的に進める意義があるものと考えている。こうした研究の延長上に新たな造血器疾患克服への道筋が見いだされるものと期待される。
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