研究課題/領域番号 |
19K08863
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上田 智朗 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60747517)
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研究分担者 |
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教授 (60346202)
横田 貴史 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (60403200)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 血管内皮細胞 / ESAM / 造血発生 / 胎仔肝 / 赤血球造血 |
研究開始時の研究の概要 |
胎生期造血における血管内皮関連抗原endothelial cell-selective adhesion molecule (ESAM)の機能的意義を分子レベルで明らかにする。まずはESAM欠損によって、赤血球造血の発生がどのような影響を受けるのかを詳細に解明する。つぎに、ESAM欠損が引き起こす異常のメカニズムを、細胞・分子レベルで解析する。造血幹細胞・血管内皮細胞それぞれにおけるESAMの役割をより明確にするため、申請者らで独自に作製した条件付きESAM欠損マウスを用いる。
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研究成果の概要 |
造血発生におけるEndothelial cell-selective adhesion molecule(ESAM)の機能的意義を解明するため、ESAM欠損マウス、条件付きESAM欠損マウスの胎仔を解析した。ESAM欠損マウスの約半数は、胎生後期に死亡した。ESAM欠損胎仔肝では、成体型グロビンとAlas2の発現低下が見られることがRNA-seqで示され、これらの異常がESAM欠損造血幹細胞の機能異常に起因することを培養および移植実験により明らかにした。条件付きESAM欠損胎仔の解析により、血管内皮細胞のESAMも胎仔死亡に重要な役割を果たすことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ESAM 欠損マウス、独自に作製した条件付き ESAM 欠損マウスを解析することにより、ESAM が胎生期の造血機構の発生、特に成体型ヘモグロビン合成に重要で、ESAM 欠損により高率に胎生後期死亡をきたすことを明らかにした。また、造血幹細胞のみならず血管内皮細胞の ESAM も造血発生に寄与することがわかった。 本研究成果により、造血発生の仕組み、特に赤血球造血に関する理解が深まると考えられる。再生医療や遺伝子治療を通じて、遺伝性貧血など先天性の造血器疾患の治療法開発への基盤となることが期待される。
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