研究課題/領域番号 |
19K08877
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
近藤 裕也 筑波大学, 医学医療系, 講師 (40612487)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 制御性T細胞 / 転写因子 / サイトカイン / ケモカイン / Foxp3 / RORγt / IL-10 / Th17細胞 / CCR6 / IL-17 / 動物モデル / コラーゲン誘導関節炎 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、関節リウマチ(rheumatoid arthritis;RA)におけるFoxp3+制御性T細胞の役割を明らかにするため、Foxp3+制御性T細胞特異的に特定の遺伝子を欠損するconditional knockoutマウスを用いたRAの動物モデルによる解析と、RA患者の血液・滑液由来のFoxp3+制御性T細胞についてマルチカラーフローサイトメトリーなどを用いた解析を実施し、Foxp3+制御性T細胞によるRAの病態制御機構の詳細を明らかにすることを目的としている。
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研究成果の概要 |
関節リウマチ(RA)におけるRORγt+制御性T細胞と定義されるTr17細胞の役割を明らかにすることを目的とした。Tr17細胞が欠損するマウスにコラーゲン誘導関節炎を誘導したところ、関節炎が有意に増悪した。野生型マウスでは関節炎発症後の関節局所にTr17細胞が集積していた。Tr17細胞によるIL-10産生の亢進とeffector CD4+T細胞に対する高い増殖抑制能が示唆される結果を得た。RA患者末梢血においてはeffector Tr17様細胞の減少とDAS28-ESRとの有意な負の相関を認めた。 以上から、Tr17細胞はRAの病態を制御する特異的な制御性T細胞分画である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの様々な知見から、制御性T細胞(Treg)は関節リウマチ(RA)の疾患形成に本質的に関与していることが推測されるが、その詳細は明らかになっておらず、臨床応用に足るだけの研究成果が得られていない状況であった。本研究ではRORγtを発現したTregサブセットであるTr17細胞に注目し、マウスのRAモデル、さらにはRA患者検体を用いた解析を実施し、Tr17細胞がRAによってもたらされる関節炎を特異的に制御する可能性があることを見出した。本検討を契機として、TregによるRAの関節炎制御機構の詳細が明らかになれば、RAの病態を根本的に制御する新しい治療戦略の創生につながることが期待される。
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