研究課題/領域番号 |
19K08878
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
玉地 智宏 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (20456015)
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研究分担者 |
須藤 明 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50447306)
鈴木 浩太郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (90554634)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | IgE / IL-21 / IL-9 / 肥満細胞 / atopic dermatitis / 好酸球 / IgE産生制御 / クラススイッチ / 食物アレルギー |
研究開始時の研究の概要 |
食物アレルギーは根本的な治療方法が確立しておらず患者のQOLは著しく低下する。 食物アレルギーの病態の中心は食物に対する特異IgE抗体であるが、IgE抗体を産生する細胞は低頻度であるため解析が困難であった。今回、IgE産生細胞が発色するマウスを用いることで、IgE産生の誘導・維持・制御機構の詳細を明らかにして、食物アレルギーの新たな治療法開発の基盤を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
マウスの食物アレルギーモデルを用いることで、IL-21シグナルを欠損させるとIgEの産生が増強する一方で、IL-13やIL-9を産生するTh2細胞やILC2細胞が抑制され、食物アレルギー症状が軽減することを示した。また食物アレルギーにおいて皮膚は重要な感作経路であるが、STAT6とT-betを共欠損するマウスにおいて、アトピー性皮膚炎様のアレルギー炎症を自然発症し、その機序としてTSLP刺激によりIL-9を産生するCD4陽性細胞が寄与していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児食物アレルギーの治療は、経口免疫療法が行われるものの、アナフィラキシーなどのリスクも多い。成人食物アレルギーは治療法が確立しておらず、生涯にわたり原因食物の除去を要することが多い。そのため食物アレルギーに対する新たな治療法の開発が求められている。本研究を通して、IL-21がIgEと腸管粘膜におけるアレルギー炎症を相反する形で制御すること、またT-betとSTAT6を共欠損することでTSLP刺激によるCD4陽性T細胞からのIL-9産生が増強することを示した。これらの知見は新たな治療標的を探索する上で基盤となる結果である。
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