研究課題/領域番号 |
19K08880
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
佐々木 由紀 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (50454757)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | PRAAS / PSMB8 / CXCL9 / CXCL10 / 免疫プロテアソーム / Psmb8 / CXCR3 |
研究開始時の研究の概要 |
自己炎症症候群は感染や自己免疫応答を伴わず、持続する炎症病態を特徴とする疾病である。所属研究室では自己炎症病態に部分脂肪萎縮症を伴う遺伝性症候群の原因遺伝子として、免疫プロテアソームの構成因子の一つであるβ5iをコードするPSMB8遺伝子のミスセンス変異を同定している。これまで、PSMB8ミスセンス変異により免疫プロテアソーム機能が低下することが明らかになっている。本研究では免疫プロテアソーム機能が低下がどのように炎症応答を誘導しているかについての分子機構を解明し、免疫プロテアソームの生理機能を明らかにすることと、本症候群の創薬標的を同定することを目的とする。
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研究成果の概要 |
プロテアソーム関連自己炎症性症候群PRAASと同様の変異を持つPsmb8ミスセンス変異ノックインマウス(Psmb8-KI)を樹立し、イミキモド塗布皮膚炎症誘導モデルを用い解析を行った。Psmb8-KIは野生型と比較し炎症が増悪、炎症部位でCxcl9、Cxcl10遺伝子発現が増加していた。Psmb8-KI ;Cxcr3(CXCL9、CXCL10の受容体CXCR3)欠損マウス、Psmb8-KI;Cxcl10欠損マウスにおけるイミキモド塗布実験では、Psmb8-KI関連マウスと野生型の炎症の差がなくなった。この結果は、PRAASの治療法としての新しい分子標的CXCR3-CXCL10軸を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プロテアソーム関連自己炎症性症候群PRAASと同様の変異を持つPsmb8ミスセンス変異ノックインマウス(Psmb8-KI)を樹立し解析を行った。PRAASにおいてPSMB8以外のサブユニットの変異も報告されているがPRAASの詳しい発症機構は解明されていない。本研究では免疫プロテアソームの機能破綻がどのように炎症病態を誘導しているかについての 分子機構の一端を明らかにした。今後PSMB8が様々な炎症病態にどのように機能しているかを解明することは慢性炎症性疾患に対する治療法の開発に大きく貢献すると期待できる。
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