研究課題/領域番号 |
19K08882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
窪田 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (30274377)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | KL-6 / MUC1 / LRG / バイオマーカー / 間質性肺炎 / 肺障害 / 動物モデル / 膠原病肺 |
研究開始時の研究の概要 |
KL-6は様々な間質性肺疾患の診断や病勢の判断に有用であるが、不明な点が多い。KL-6を測定可能な動物モデルがなかったため研究の障壁になっていた。我々はヒトMUC1Tgマウスを用いた肺障害モデルでKL-6がバイオマーカーとして働くことを見出した。一方、膠原病診療では間質性肺炎は重要な合併症であるが、KL-6を測定可能な動物モデルはまだない。また最近開発されたLRGは新規炎症性マーカーであるが間質性肺炎での評価やKL-6との差はまだ明らかではない。そこで、本研究ではKL-6がバイオマーカーとなる膠原病肺モデルの作製を試み、肺障害におけるKL-6とLRGのバイオマーカーとしての違いを検討する。
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研究成果の概要 |
KL-6はヒトのII型肺胞上皮細胞などに発現しているMUC1上の糖蛋白であり、間質性肺炎診療に極めて有用であるが、主にヒト以外では認められない。ヒトMUC1トランスジェニックマウスはKL-6を発現しており、本マウスを用いた肺障害モデルでKL-6はバイオマーカーとして働く。今回膠原病肺モデルおよび比較検討のため他の肺障害モデルを作成し検討したところKL-6はこれらのモデルでも有用なバイオマーカーであり、他のマーカーと動態が異なることが明らかとなった。炎症系新規バイオマーカーであるLRGに注目し検討したところLRGも肺障害のマーカーとして有用であった。本マウスを用いた今後の応用研究が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
hMUC1-Tgマウスは腫瘍免疫の研究に世界中で用いられているが、本マウスを用いた肺障害の研究は我々が初めてである。本マウスのKL-6は様々な肺障害のマーカーとして有用であり、本マウスの新たな利用価値が明らかになった。海外で「マウスKL-6 ELISAキット」が発売されているが、マウスにKL-6発現はないため何を測定しているのか不明である。一方、本マウスを用いた場合、日常臨床のヒトKL-6測定アッセイ系がそのまま利用でき、肺障害研究に応用可能である。新規炎症系バイオマーカーであるLRGも肺障害のマーカーとして働くことがわかり、KL-6と組み合わせることで今後の臨床応用が期待できる。
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