研究課題/領域番号 |
19K08884
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 日本大学 (2021) 長崎大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
中村 英樹 日本大学, 医学部, 教授 (10437832)
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研究分担者 |
清水 俊匡 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (40770467)
川上 純 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (90325639)
高谷 亜由子 長崎大学, 病院(医学系), 医員 (90821380)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | シェーグレン症候群 / HTLV-1 / 濾胞性樹状細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
HTLV-1感染によって、自己抗体産生機構に直接的な影響が生じるかとその結果外分泌腺組織に免疫学的な特徴が生じているかを包括的に解析する必要がある。このため、免疫担当細胞として濾胞性樹状細胞(FDCs)を樹立し、HTLV-1感染による機能変化や抗体産生能への影響を検討する。また、自然免疫の観点から唾液腺上皮細胞を用い、toll様受容体(TLR)を介したHTLV-1感染とそのアウトカムを検討する。HTLV-1関連SSと通常のSS(抗HTLV-1抗体陰性SS)の発症機序と病態の相違を明らかにする。これによりSSの一部がHTLV-1関連疾患の概念に組み入れられる病態であるか否かを解明する。
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研究成果の概要 |
シェーグレン症候群(以下SS)とHTLV-1との関連が示唆されている。濾胞性樹状細胞(FDC)とB細胞との作用で形質細胞の分化が誘導されるが、HAM唾液腺内の二次濾胞形成は阻害されており、HTLV-1のFDCへの影響を検討した。HCT-5との共培養を行うとCXCL13とBAFF発現は抑制された。FDC-like cellsにHCT-5を添加するとBAFFは減少傾向を示した。BAFF/CXCL13濃度は抗HTLV-1抗体陽性SSでは、抗体陰性SSより低い傾向を示した。抗HTLV-1抗体陽性SSにおける抗Ro/SS-A抗体出現頻度の低さが、FDC-like cellの抑制による可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シェーグレン症候群(以下SS)における自己抗体産生系の中で、異所性二次濾胞内上流に位置すると思われる濾胞性樹状細胞(FDC)様細胞のはたらきが、HTLV-1感染細胞HCT-5/MT-2による直接作用によって阻害され、少なくとも細胞内のCXCL13/BAFF発現とインターフェロン刺激で増加するBAFF分泌が抑制されている結果が得られた。また、抗HTLV-1抗体陽性SS患者血清中のBAFF/CXCL13濃度は抗体陰性SS患者より低い傾向が示された。以上より抗HTLV-1抗体陽性SSにおける抗Ro/SS-A抗体出現頻度の低さが、FDC様細胞の機能抑制によって生じている可能性が示唆された。
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