研究課題/領域番号 |
19K08899
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
井田 弘明 久留米大学, 医学部, 教授 (60363496)
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研究分担者 |
海江田 信二郎 久留米大学, 医学部, 准教授 (20330798)
山崎 聡士 久留米大学, その他部局等, 准教授 (30367388)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Pyrinインフラマソーム / MEFV / S242R / E148Q / iPS細胞 / PAAND / 家族性地中海熱 / インフラマソーム / Pyrin / 慢性炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子変異によってPyrin蛋白に構造変化をもつ家族性地中海熱(FMF)患者において、Pyrinインフラマソームが直接活性化され、炎症が生じていることが近年証明された。Pyrin蛋白をコードする遺伝子MEFVのエクソン2は、Pyrinインフラマソームの活性化に大変重要な部位であり、多くの遺伝子多型が存在する。本研究では、Pyrinインフラマソームの活性化機構を解明するために、特に本邦に多いMEFVエクソン2変異の意義を検討する。さらに、Pyrinインフラマソームの活性化後に誘導される下流の分子を同定することで、Pyrinインフラマソーム活性化後の慢性炎症の機序を解明したい。
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研究成果の概要 |
家族性地中海熱(FMF)の病態に重要なPyrinインフラマソームの活性化機構、特に本邦に多いMEFVエクソン2変異E148Qの意義を解析した。まず、本邦初のPAAND患者由来iPS細胞を樹立、好中球分化はできたが、十分量の数を確保できなかった。不明熱患者の臨床像、遺伝子変異の解析では、E148Q変異を含むコンパウンドヘテロ接合グループは、E148Q変異ヘテロ接合グループよりも、FMF診断率が有意に高かった。つまり、E148Q変異は、E148Q変異に他のMEFV変異が加わることで他のリスク対立遺伝子の修飾因子として作用、疾患感受性に対する閾値を低下させ、FMF発症に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦初のPAAND患者由来のiPS細胞を樹立(細胞バンク登録)できたことは、今後のPyrinインフラマソーム解析に役立つツールとなると考えられる。本邦に多いMEFVエクソン2変異の解釈として、E148Q変異が疾患感受性に対する閾値を低下させ、FMF発症に寄与する可能性が示唆されたことは、学術的にも意義がある。本邦で臨床的にも変異の解釈で問題となっているE148Q変異への考え方に一石を投じたと思われる。
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