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関節リウマチ滑膜の上皮間葉移行の新規制御分子DIP2Cの解析と治療作用点の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K08905
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

田中 真生  京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (10332719)

研究分担者 高橋 智聡  金沢大学, がん進展制御研究所, 教授 (50283619)
杉本 直俊  金沢大学, 医学系, 准教授 (80272954)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード関節リウマチ / DIP2 / 上皮間葉転移 / 関節滑膜 / 可塑性 / エピジェネシス / FSTL1 / 滑膜細胞 / 難治性病態 / 滑膜 / 上皮間葉移行 / DIP2 / SNAI
研究開始時の研究の概要

関節リウマチ(RA)は関節の慢性炎症と破壊を特徴とする疾患である.そこでは滑膜は関節炎の環境形成に必須の組織である.すなわち炎症によって滑膜細胞は形質に変化を起こして異常に増殖し,T細胞,B細胞,単球,マクロファージや顆粒球などを引き寄せ,関節や骨を破壊する.この変化はがん細胞が周囲組織に浸潤する際の上皮間葉移行(EMT)というものに似ている.このEMT様変化を抑止できればRAの関節炎の慢性化および関節破壊を阻止できるかもしれない.本研究では研究代表者が自己抗体の研究で辿り着いた機能未知の分子であるDIP2分子ファミリーについて,このEMT様変化の制御機構を解析し,新たな治療標的を探索する.

研究成果の概要

関節リウマチ滑膜の異常増殖(上皮間葉移行,EMT)に関わると考えるDIP2Cについて,そのドメイン構造解析によりエピジェネシスと代謝の2つの制御機構を有することがわかった.前者はSNAI1/2と結合する部位に,後者はacetyl-CoA活性部位にあった.滑膜細胞ChIP-seqデータ解析では,RAでは変形性関節症にはないIL-6遺伝子のH3K4me3およびH3K27acの活性化ヒストン修飾があり,IL-6産生が誘導的でなく自律的なものに変化していることがわかった.このような変化はEMTマーカーのSNAI1やCOL1A1にも認め,EMT変化とサイトカイン産生変化が連動していることがわかった.

研究成果の学術的意義や社会的意義

今世紀に入って分子標的薬が導入され,関節リウマチ(RA)は制御できる疾患となったが,未だに半数近くの患者が寛解を得ていない.治療抵抗性の患者は,経時的に治療反応性が低下する傾向を示し,何らかの非可逆的な形質の変化が背景にあると思われる.本研究の仮説ではそれが滑膜EMTであり,サイトカイン産生異常との連動が判明したことは仮説の正しさを示唆している.RA滑膜の非可逆的な変化を可逆的に戻せば,治療反応性を取り戻せるかもしれない.滑膜EMTの分子機構を解明することにより,RA滑膜が正常滑膜に戻る可塑性を回復する方法がわかれば,新規治療アプローチとして難治性のRA患者にも福音をもたらすことが期待される.

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Analysis of DIP2C as a novel regulator for epithelial-mesenchymal transition of rheumatoid arthritis synovium and a potential therapeutic target2021

    • 著者名/発表者名
      Masao Tanaka
    • 雑誌名

      Impact

      巻: 2021 号: 8 ページ: 28-30

    • DOI

      10.21820/23987073.2021.8.28

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [図書] Fostering Innovative Healthcare2019

    • 著者名/発表者名
      Masao Tanaka
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      Science Impact Ltd
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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