研究課題/領域番号 |
19K08908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
杉山 英二 広島大学, 病院(医), 名誉教授 (70179167)
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研究分担者 |
小澤 龍彦 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (10432105)
應原 一久 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80550425)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 抗シトルリン化蛋白抗体 / SKGマウス / モノクローナル抗体 / シトルリン化フィブリノーゲン / LPS / 滑膜細胞 / CXCL10 / 抗シトルリン化ペプチド抗体 / SKGマウス / 破骨細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
関節リウマチ(RA)は自己免疫性の慢性炎症性疾患で、その原因因子として遺伝的要因、環境的要因が明らかになっている。その病態としては、シトルリン化タンパク質に対する自己抗体(抗シトルリン化ペプチド抗体、ACPA)の増加がRAの発症、進展に深く関与している。申請者のグループはこれまでに、SKGマウスを用いた実験で、環境因子として歯周炎がRAを重篤化することをmRNA調節タンパク性因子HuR、補体C5aに着目し、明らかにしてきた。本研究ではACPAによる関節破壊メカニズムを破骨細胞分化に着目して明らかにするとともに、中和抗体として用いることで新たな治療薬としての可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
関節リウマチ患者より得られた抗シトルリン化蛋白モノクローナル抗体(CCP-Ab1)の機能について検討し、対応抗原はシトルリン化フィブリノーゲンであることを明らかにした。また、関節炎発症マウスモデルマウス(SKGマウス)においてCCP-Ab1を静脈投与すると関節炎の悪化、関節破壊の進行、骨吸収の亢進、骨と滑膜の境界部における破骨細胞の増加を認めた。一方、胚型CCP-Ab1では関節炎の悪化は見られないことから、CCP-Ab1は体細胞変異を繰り返すことにより、その病原性を獲得することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチ診療では抗シトルリン化蛋白抗体(ACPA)は診断マーカー、関節破壊予測マーカーとして広く、使用しているが、その病原性に関しては不明である。今回の研究では関節リウマチから得られたACPAが強い病原性を有すること、その対応抗原はシトルリン化フィブリノーゲンであることを明らかにした。この実験結果はACPAそのものを治療ターゲットとして応用できることを示唆しており、新たなリウマチ治療の開発に貢献するものと思われる。
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