研究課題/領域番号 |
19K08913
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
古賀 智裕 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (90537284)
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研究分担者 |
吉浦 孝一郎 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (00304931)
右田 清志 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60264214)
浦野 健 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (70293701)
田中 義正 長崎大学, 先端創薬イノベーションセンター, 教授 (90280700)
川上 純 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (90325639)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 家族性地中海熱 / バイオマーカー / 血清バイオマーカー / 全ゲノム解析 / MEFV遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
家族生地中海熱(FMF)はMEFV遺伝子異常を背景としたインフラマソームの異常活性化が病態の中心と考えられているが、日本人のFMF典型例、非典型例、アミロイドーシス合併の重症例等を層別化するゲノム異常および血清学的な異常は明らかにされていない。本研究の目的は、FMF患者の層別化や予後予測に寄与するバイオマーカーを、FMFレジストリを用いた前向きコホートを利用することで、明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
典型的な家族性地中海熱(FMF)と診断された患者、敗血症患者、および年齢をマッチさせた対照者118名を対象とした血清サイトカインビーズアレイ解析の結果、FMFと敗血症を鑑別するためのバイオマーカーとして、血清中のGM-CSF濃度とTNF-α濃度の組み合わせが有用であることを提唱した。 また、長崎大学病院の単施設コホート研究を行い、本邦の実臨床においてコルヒチン抵抗性またはコルヒチン不耐性の日本人FMF患者にカナキヌマブが有効かつ安全に使用できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
家族性地中海熱(FMF)は不明熱の重要な鑑別診断であるが、FMFと敗血症では治療法が大きく異なるために両者の区別を正確に行うことは臨床的に重要である。血清サイトカインを測定することにより診断能が向上する点を示した本研究は、患者の生命予後や生活の質を向上させる可能性が高く、社会的な意義が大きい。また、腫瘍壊死因子(Tumor Necrosis Factor, TNF)はFMFの重要な炎症性サイトカインであるが、敗血症患者よりも低いことが本研究で示された。この点に関してはFMFの病態を深く理解する上で、学術的意義が高い。
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