研究課題/領域番号 |
19K08915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
藤井 隆夫 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70255462)
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研究分担者 |
松宮 遼 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20795372)
藏本 伸生 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70444461)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 生物学的抗リウマチ薬 / 抗核抗体 / I型インターフェロン / 2次無効 / 生物学的製剤 / 免疫原性 / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
われわれはすでにANAの誘導が確認された患者血清を特定できている。これらの血清中ANAをHeLa細胞核の抽出物を用いた免疫沈降法あるいは市販のELISAで調べ、まず未知のANAが含まれないか確認する。未知のANAの対応抗原はそのバンドからMARDI-TOF/MS法により蛋白同定を試みる。一方でANA陽性が確認された同じ血清で抗bDMARD抗体の有無を検討する。bDMARD開始前の血清がある症例については、ANA誘導に関連して上昇したサイトカインを確認し、RAの臨床的疾患活動性指標との関連を見る。
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研究成果の概要 |
関節リウマチ(RA)の治療薬は生物学的および分子標的型低分子抗リウマチ薬(b/tsDMARD)の普及により大きく進歩した。特にbMARDは関節変形を抑えるのみでなく、患者QOLを改善させる薬剤として広く使われている。しかしbDMARD特有の問題点として、この薬剤に対する阻害抗体(有効性を落とす蛋白質)が誘導され、2次無効(初めは効果が認められていてもその後効かなくなること)が報告されている。本研究ではこの阻害抗体の誘導と膠原病患者で高頻度に認められる抗核抗体の出現が相関すること、またその関連にBAFFやIFN-αといった全身性エリテマトーデスで活性化する液性因子が関与していることを明確にした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
bDMARDの費用は高額であり、患者負担も大きい。ADAはbDMARDが2次無効になる要因となるが、ADAを直接測定することは日常診療では不可能でそれを知る手立てがない。今回示した抗核抗体は日常診療で測定でき、ADAの予測因子となり得る。今回の研究のみではバイオマーカーとは言い切れないが、参考になる検査データと考えられる。またADAの活性化機序を明確にしたこと、特にADAと同時に上昇する一部の血清中サイトカインを示したことは、bDMARDの2次無効を抑制する方法を考える上で重要である。上記よりRAの中心的薬剤であるbDMARDの活用法に関する知見を示した本研究は学術的意義があると考えている。
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