研究課題/領域番号 |
19K08918
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
有沼 良幸 北里大学, 医学部, 講師 (30527437)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / 血液脳関門 / 自己抗体 / NPSLE / タイトジャンクション / 神経精神ループス / 血液脳関門の破綻 / 脳血管内皮 / クローディン5 / アンギオテンシン変換酵素阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデスの中枢神経病変とりわけ精神症状発症の原因として、疾患の特徴である自己抗体のニューロンへの直接的結合とそれに伴うニューロンの障害が想定されている。しかしながらニューロンへの自己抗体の直接的アクセスには血液脳関門の透過性亢進に伴う全身循環から中枢神経への自己抗体の流入が必要である。本研究では自己抗体が脳血管内皮へ直接的に作用し、MMMP-2産生誘導とタイトジャンクション分解亢進が血液脳関門の障害を引く起こすかについて検討する。またMMP-2活性抑制作用のあるアンギオテンシン変換酵素阻害剤が自己抗体による血液脳関門の破綻を抑制するかについて検討し新たな治療介入の可能性を探る。
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研究成果の概要 |
SLE特異的自己抗体である抗Sm抗体によるin vitroでの直接的血管内皮細胞株の刺激によりタイトジャンクション構成タンパクであるclaudin-5が減少することが明らかとなった。抗Sm抗体により刺激された血管内皮細胞株の培養上清中の活性MMP-2をザイモグラフィーで測定したところ、活性型MMP-2への変換が促進されていた。特異的MMP-2阻害薬存在下でclaudin-5の減少が回復した。さらに、マイクログリアやMMP-2を抑制するpeiotrophic effectを持つカプトプリルもclaudin-5の分解を回復させたことから自己抗体による中枢神経障害に対する効果が期待された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SLE特異的自己抗体が直接的に血管内皮細胞に作用し、血液脳関門を破綻させる可能性を明らかとしたことは、SLE患者において中枢神経病変でも自己抗体を中心とした特異的免疫異常を是正することが治療の1つとなり得ることを明示している。さらにカプトプリルのようなマイクログリア抑制や血液脳関門の破綻の阻止に関わる複数の役割を持つ薬剤がSLEにおける中枢神経病変の免疫抑制療法に加え重要なメカニズムに基づく治療薬の1つになり得る可能性を示唆している。メカニズムに基づく分子としての治療ターゲットの1つが明らかとなったことは今後の病態解明、治療法の確立において非常に意義深いと考える。
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