研究課題/領域番号 |
19K08924
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
山崎 聡士 久留米大学, その他部局等, 准教授 (30367388)
|
研究分担者 |
井田 弘明 久留米大学, 医学部, 教授 (60363496)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 自己炎症性疾患 / 転写後制御 / 3'非翻訳領域 / mRNA半減期 / 自己炎症症候群 / 遺伝子発現 / mRNA / サイトカイン / RNA結合タンパク |
研究開始時の研究の概要 |
自己炎症疾患は、特定遺伝子の変異によって全身に炎症を起こす難治性疾患である。遺伝子の変異が疾患の原因とされているが、発見された遺伝子変異の意義が十分に解析されていないため、診断や治療が困難な症例も存在している。我々は、続々と報告されてきている自己炎症症候群の遺伝子異常の中から、mRNAの3’非翻訳領域の変異に着目している。独自の解析技術を用いて、それらの変異がどのようにして遺伝子機能の異常を引き起こし、炎症病態を形成しているのかを検証する。その成果として、自己炎症疾患の診断と治療の新たな手がかりが得られることが期待される。
|
研究成果の概要 |
自己炎症症候群は遺伝子異常に起因するが、アミノ酸置換が起こらない遺伝子変異の症例が存在し、その発症機序は未解明である。本研究では3’非翻訳領域(3’ un-translated region: 3’UTR)の変異に着目し、その病態への関与の可能性を検証した。レポーターmRNAに自己炎症性疾患に関連する6遺伝子の野生型と変異型のmRNA 3’UTRを接続し、その細胞株における発現を確認した。結果として、6遺伝子のうちNLRP3の発現に対して抑制効果を発揮するtristetraprolin (TTP)、さらにこれとほぼ同等の影響をもたらすRNA結合蛋白「c」の同定に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自己炎症生疾患に関連する6遺伝子、IL1RN(2), MEFV(6), MVK(3), NLRP3(2), NRLP7(6), NOD2(6) のmRNA 3’UTRにを介したこれらの遺伝子のmRNA制御メカニズムを検討した。その中で、クライオパイリン関連周期熱症候群の原因遺伝子NLRP3に関して、tristetraprolin (TTP)、さらにこれとほぼ同等の影響をもたらすRNA結合蛋白「c」の同定に成功した。今後の検討の足がかりとなる成果を得ることができた。自己炎症症候群の非コード領域の遺伝子変異と病態の関連に関して新たな解析の方向性を示す研究としての意義がある。
|