研究課題/領域番号 |
19K08925
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
山形 薫 産業医科大学, 医学部, 講師 (80533786)
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研究分担者 |
田中 良哉 産業医科大学, 医学部, 教授 (30248562)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 関節リウマチ / CD4陽性T細胞 / スーパーエンハンサー / UBASH3A / BACH2 / eRNA / ChIP / ubash3a / SNP / MED1 / 炎症 / 関節破壊 |
研究開始時の研究の概要 |
関節リウマチ(RA)は滑膜炎症等を主病態とする。我々は、RA病態と関連し、CD4T細胞にてスーパーエンハンサー(SE;クラスターエンハンサーのため強力な転写活性を示す)制御を受け、高い発現を示す遺伝子UBASH3Aを見出した。しかし、T細胞受容体(TCR)シグナルの抑制因子UBASH3Aの発現制御機構、本病態形成への関与については不明である。本研究では、①RA患者群と対照群のCD4T細胞間においてUBASH3A発現量の比較、②エピジェネティック機構を介したSEによるUBASH3A発現制御、③UBASH3Aによる影響が強いCD4T細胞サブセットの特定等を行う。新規RA治療応用への展開を目指す。
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研究成果の概要 |
UBASH3Aの発現について、関節リウマチ(RA)患者の CD4+T細胞では、健常人の CD4+T細胞より低かった。RA患者では、抑制型転写因子であるBACH2がCD4+T細胞のUBASH3A遺伝子座に集積したが、健常人では逆の現象が観察された。CD4+T細胞膜のT細胞受容体を刺激するとIL-6が産生されるが、UBASH3Aの過剰発現はその産生を有意に抑制した。以上より、RA患者由来のCD4+T細胞にて、SEのエピジェネティック制御によるUBASH3A発現量の低下は、TCRシグナルの過剰な活性化を経て、IL-6の産生を亢進させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
代表的な自己免疫疾患である関節リウマチ(RA)の患者においてT細胞が活性化しており、RA病態への機能的関与が予想されている。しかし、依然として病態の形成過程と進展過程を担う基盤について不明な点が多い。我々は、CD4+T細胞で高発現するUBASH3Aがリウマチで発現異常を示し、炎症と関わり、そしてRAの病態進展を担うことを解明した。
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