研究課題/領域番号 |
19K08940
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 北陸大学 |
研究代表者 |
大黒 徹 北陸大学, 薬学部, 教授 (80291409)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | コロナウイルス / フラボノイド / 抗ウイルス / 抗ウイルス薬 / ファビピラビル / サイクリン依存性キナーゼ / サイトメガロウイルス / 抗ウイルス剤 |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルスによる新興・再興感染症(エボラ出血熱、SARS、MERS、黄熱、 デング熱等)が、いつどこで流行するかは予測できないため対策が急務である。 クマザサ由来のトリシンは、ヘルペスウイルス(DNAウイルス)に効果があるが、インフルエンザウイルス等のRNAウイルスにも有効である(村山ら)。このようにDNAウイルスとRNAウイルスの双方に効果のある抗ウイルス剤は非常に有望である。 また、ファビピラビルは抗インフルエンザウイルス薬として承認されたが、他のRNAウイルスにも効果が期待されている。そこでRNAウイルスの種類によって、ファビピラビルかその誘導体中でどれが一番有効かを調べておく必要がある。
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研究成果の概要 |
フラボノイドのヒトコロナウイルス229E株(HCoV-229E)に対する増殖抑制効果を検討したところ、フラボン類、フラバノン類に比べ、イソフラボン類に高い抗コロナウイルス活性を有する物があることを明らかにした。なかでも7位のOH基を有するダイゼインやゲニステイン、フォルモノネチンが特に効果が高く、これらのHCoV-229Eに対する50%プラーク抑制濃度はファビピラビルのそれと同等かそれ以下であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ファビピラビルはウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼを阻害するため、多くのRNAウイルスの増殖を阻害する。今回、新型コロナウイルスの突然の流行によりファビピラビルの治験等も行われたが承認には至らず、抗ウイルス薬の承認にも時間がかかり社会的にも大変な混乱が生じた。 一方で、フラボノイドのトリシンがDNAウイルスにもRNAウイルスにも抗ウイルス活性を持つことと、それが宿主のCDK9を標的としていることを明らかにしてきた。高病原性ウイルス感染症に対する広域スペクトルを有する物質の発見が熱望されていたため、天然物由来のフラボノイドに着目し抗コロナウイルス活性を有する物質を探索することとした。
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