研究課題/領域番号 |
19K08961
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
松本 哲哉 国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (10256688)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | バクテリアル・トランスロケーション / 緑膿菌 / 菌血症 / 敗血症 / プロバイオティクス / 腸管免疫 / グルタミン / 免疫活性 / 薬剤耐性 / 耐性菌 / 選択的増殖 / 消化管粘膜免疫 / 全身感染 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、消化管からのバクテリアル・トランスロケーションの過程でどのようにプロバイオティクスが消化管粘膜免疫に作用し、さらに全身感染に発展させる要因について検討することを目的としている。近年、癌化学療法の進歩や臓器移植の増加に伴い、免疫不全患者における感染症の制御は重要な課題となっている。私達のこれまでの研究では、一部のプロバイオティクス株はむしろ全身感染を増悪させ、その病態に粘膜免疫が関与していることが示唆された。そのため、消化管粘膜免疫の活性化が負の方向に感染を導く可能性を含めて、その機序を解明することを目的としている。
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研究成果の概要 |
バクテリアル・トランスロケーション(BT)は腸管内の菌がリンパ行性あるいは血行性に腸管以外の部位に広がる現象であり、さらに菌血症や敗血症などの重症感染症に移行する可能性がある。本研究においては、菌側の要因に与えるプロバイオティクスの検討を行い同じ菌種でも感染予防効果には差があることが確認できた。宿主側に影響を及ぼす因子として、腸管に重要な栄養素であるグルタミンに着目して検討を行った結果、グルタミンの用量依存的にマウスの緑膿菌敗血症誘導後の生存率が上昇していることが明らかとなった。これらにより、BTを制御する因子としてプロバイオティクスや栄養素の可能性が示唆され、その特徴が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バクテリアル・トランスロケーションは免疫不全患者においては臨床的にも重視すべき現象であり、その有効な予防策を研究することは意義があると考えられる。今回得られた情報を基に、診療面で活用することによって抗がん剤治療や臓器移植後の患者などにおける重症感染症の予防に寄与するものと考えられる。
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