研究課題/領域番号 |
19K08963
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
大林 真幸 昭和大学, 薬学部, 准教授 (70349041)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | メロペネム / 敗血症 / 母集団薬物動態モデル / クレアチンクリアランス / 薬物動態 / クレアチニンクリアランス / PPK / ARC / MIC |
研究開始時の研究の概要 |
敗血症患者の治療薬として腎排泄型のメロペネム(MEPM)が投与されている。近年、集中治療領域において入院患者の腎クリアランスが過剰に増大した Augmented Renal Clearance が問題視されている。これまでにARC状態の敗血症患者は、腎機能正常者に比べてMEPM血中濃度が顕著に低下し、十分な効果が得られないことが示唆されている。しかし、このような患者に対するMEPM投与量の調節方法は確立されていない。したがって、患者個々の腎機能に合わせたMEPMの投与設計を行うために必要な母集団薬物動態モデルを構築し、ARC病態下の患者におけるMEPMの最適投与方法の確立を目指す。
|
研究成果の概要 |
敗血症患者を対象に腎機能(CCr)に基づいたメロペネムの薬物動態モデルを構築した。本モデルは、腎機能を正確に評価することにより敗血症患者におけるメロペネム濃度を正確に予測することができた。また、本モデルを使用して、腎機能や原因菌の最小発育阻止濃度(MIC)別に目標を達成できる投与レジメンを示した。MIC 4 ug/mLの50%T > MICの目標を達成するためには、CCr 85 mL/min以上では投与時間の延長が必要であった。以上の結果から、敗血症患者におけるメロペネムの効果は、腎機能及び原因菌のMICに基づいた投与レジメンを選択することにより最大限に発揮できる可能性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では実測CCrを用いた腎機能の正確な評価により、敗血症患者におけるMEPM血中濃度を正確に予測できるPPKモデルを構築した。また、本モデルを使用して、腎機能や原因菌のMIC別にPTA ≧ 90%を達成できる推奨投与レジメンを示すことができた。以上の結果から、敗血症患者にMEPMを投与する場合は、腎機能及び原因菌のMICに基づいた投与レジメンを選択することによりMEPMの効果を最大限に発揮できる可能性が示された。
|