研究課題/領域番号 |
19K08972
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
藤本 真徳 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (60835081)
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研究分担者 |
田中 知明 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50447299)
永野 秀和 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (60788876)
横山 真隆 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (20514871)
橋本 直子 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (10724875)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ILC2 / IL33 / GATA3 / 血糖 / 肝糖新生 / 糖新生 / 免疫 / 2型自然免疫細胞(ILC2) / IL-33 |
研究開始時の研究の概要 |
新規免疫細胞である2型自然リンパ球(ILC2)は、白色脂肪の褐色脂肪化が報告されたが、肝臓などインスリン標的臓器におけるILC2の役割は明らかでない。申請者は、これまでにマウスより肝臓特異的なILC2の同定/単離に成功し、肝臓ILC2がIL-13を介して強力な糖新生抑制作用を発揮することを見出した。本研究では、肝臓ILC2/IL-13による糖代謝制御機構を解明するために、シグナル依存的GATA3転写複合体機能のメカニズムを明らかにすることを目的とする。肥満や糖尿病などの生活習慣病における肝臓ILC2のGATA3シグナルの制御を、新規糖尿病治療標的の候補と考え解析を進める。
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研究成果の概要 |
糖尿病をはじめとする生活習慣病において、免疫細胞による炎症が病気を悪くしたりよくしたりする作用が報告されてきた。近年、ILC2という免疫細胞の脂肪での代謝改善作用が報告されており、申請者は肝臓におけるこの細胞の役割に着目した。肝臓からは蓄えた糖が放出され、血糖上昇に寄与するが、ILC2が糖の放出、血糖上昇を抑えることを申請者は明らかにした。個々の細胞の全遺伝子発現を網羅的に解析する手法(single cell RNA-Seq)などの技術を組み合わせて、肝細胞やILC2の新しい性質を報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去に開発された糖尿病治療薬は血糖が十分下がらないという重大な問題があり、新規治療薬の開発は緊急の課題である。申請者は、免疫細胞ILC2に注目し、様々な手法を組み合わせることでILC2から放出された物質(サイトカイン)が肝臓の細胞の酵素発現を抑えることで、糖新生を抑えるという現象を見出した。この現象はこれまで報告されておらず、新しい治療標的の候補として大いに期待できる。また、ILC2は様々な臓器や病態で役割を果たす細胞であり、その他の臓器及び病態でILC2の役割を検討するうえで本研究は大いに参考となりうる。本研究の成果は、今後様々な病態の新規治療薬の開発に貢献できる大きな可能性を秘めている。
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