研究課題/領域番号 |
19K08981
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
廣田 勇士 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (80566018)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インスリン抵抗症 / iPS細胞 / CRISPR/Cas9 / インスリン受容体遺伝子 / PIK3R1遺伝子 / エクソーム解析 / PIK3R1 |
研究開始時の研究の概要 |
著明なインスリン抵抗性を示すPIK3R1変異を持つ患者からiPS細胞は既に樹立しているが、CRISPR/Cas9を用いてPIK3R1の変異を修復したiPS細胞を樹立する。肝、筋、脂肪などのインスリン感受性細胞に分化させ、これらの細胞で糖・脂質・蛋白の各代謝に関する種々のインスリン作用を検討し、本変異の意義を明らかとする。また、既に収集しているインスリン受容体遺伝子及びPIK3R1遺伝子に変異がないインスリン抵抗症家系の全エクソンシークエンスを行い、インスリン抵抗性をきたす候補遺伝子を同定する。培養筋肉、脂肪、肝細胞を用いて、候補遺伝子のインスリン作用における機能を細胞レベルで確認する。
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研究成果の概要 |
近年、SHORT症候群の原因であるPIK3R1遺伝子変異によりインスリン抵抗症を来すことが明らかとなった。 PIK3R1変異によるインスリン抵抗症患者からiPS細胞を樹立し、CRISPR/Cas9を用いて変異を修復した。疾患iPS細胞由来肝細胞ではインスリンによるAktの活性化が抑制されていたが、修復したiPS細胞由来肝細胞では改善していた。 また疾患iPS細胞由来肝細胞ではインスリンによるG6PC発現抑制を認めなかったが、修復iPS細胞由来肝細胞ではインスリンによるG6PC発現抑制が認められ、PIK3R1変異患者のiPS細胞由来肝細胞ではPI3-キナーゼ経路が障害されていることた明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題において、PIK3R1変異によるインスリン抵抗症患者から患者由来iPS細胞を樹立するとともに、iPS細胞からインスリン作用が評価できる肝細胞へ分化する系を確立した。従来、iPS細胞から肝細胞への分化においては細胞形態や分化マーカーを指標に分化誘導法が検討されてきたが、インスリン反応性を示す肝細胞への分化に成功したという報告はなく、学術的意義は大きい。さらに、PIK3R1変異によるインスリン抵抗症患者の肝細胞では、PI3-キナーゼ経路が障害されていることを明らかとし、PIK3R1遺伝子変異のインスリン作用に対する影響を明らかとした点でも学術的意義は大きいと言える。
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