研究課題/領域番号 |
19K09011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
佐藤 雅 北里大学, 医学部, 講師 (40611843)
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研究分担者 |
岩渕 和也 北里大学, 医学部, 名誉教授 (20184898)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | NKT細胞 / 腸内細菌叢 / 脂肪組織 / マクロファージ / 肥満 / 組織炎症 / 脂肪細胞 / 脂肪組織炎症 / インスリン抵抗性 / NKT cell / microbiota / obesity / inflammation / intestine |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、NKT細胞・肥満・腸内細菌叢の関係性を肥満マウスモデルを用いて明らかにすることを目的とする。高脂肪食を給餌した野生型マウスまたはNKT細胞欠損マウスにおけるメタゲノム解析により、腸内細菌叢の変化を比較する。さらに、腸管や肝臓NKT細胞の活性化を測定し、抗生物質の投与実験からその活性化が腸内細菌叢依存的かを検討する。NKT細胞が高脂肪食によって機能修飾を受けるのか、またその影響が腸内細菌叢のバランスを変化させ、肥満にどのように作用するのかについて、腸内細菌叢の組成バランスの解析やメタボローム解析、腸管における遺伝子発現変化などを調べ、肥満メカニズムの解明に貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究では、NKT細胞・肥満・腸内細菌叢の関係性を肥満マウスモデルを用いて明らかにすることを目的とし、NKT細胞が腸内細菌叢の形成・組成にどのような影響を与えるのか、またどのような細胞間相互作用が肥満に影響を及ぼすかを検討した。腸内細菌叢解析の結果、体脂肪と相関することが報告されているAllobaculum属はWTマウスでは50%を占めるのに対し、CD1d-/-マウスでは20%以下と増加率が低かった。一方で、食事誘導性肥満を軽減することが報告されているBacteroides属はCD1d-/-マウスのほうがWTマウスよりも多く認められ、NKT細胞による腸内細菌叢の制御が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸内細菌叢は肥満をはじめ、さまざまな疾患と関連があることが最近の研究で明らかとなっている。本研究から、NKT細胞が腸内細菌叢の形成に関与していることが示唆され、NKT細胞を介して腸内細菌叢をコントロールできる可能性が見出された。NKT細胞による腸内細菌叢の制御メカニズムが明らかとなれば、NKT細胞を介した新たな肥満等に対する治療アプローチの確立が期待できる。今後は、腸管NKT細胞がどのように活性化されるのか、どのような機能を有するのかなど詳細な解析が必要である。
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