研究課題/領域番号 |
19K09012
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
木内 謙一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50528578)
|
研究分担者 |
土居 雅夫 京都大学, 薬学研究科, 教授 (20432578)
宮下 和季 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (50378759)
三上 洋平 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80528662)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 概日リズム / 概日時計 / 代謝 / エピジェネティックス / T細胞 / 体内時計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はT細胞が活性化する際の増殖代謝と体内時計の関与を検討する事で、体内時計の免疫機能における重要性を探索し、炎症性腸疾患や大腸癌、肥満や糖尿病などの根底に存在する新しい病態生理や新たな創薬の標的を発見することを目的としている。国内外の幅広い研究者と共同で研究を展開して行く他、RNA-seqやChIP-seqなどの網羅的な解析手法を導入することで、概日リズムと細胞増殖代謝の全体像の把握と両者の関係性を幅広く追求することを本研究の特色とする。
|
研究成果の概要 |
概日リズムと代謝恒常性の関連は深く、リズムの障害は癌、メタボリックシンドローム、睡眠障害など幅広い疾患の病態生理への関与が示唆されている。本研究はT細胞が活性化する際の増殖代謝と 概日時計の関与を検討した。野生型、Bmal1欠損マウス脾臓のCD4陽性Tリンパ球のサブセットの割合に差は見られなかった。一方で、ナイーブT(Tn)細胞を単離、培養し、CD3/28抗体で刺激したところ、Bmal1欠損Tnで細胞分裂が亢進し、細胞数の増加が観察された。また、Tn細胞の遺伝子発現を検討したところ、解糖系、グルタミン酸化酵素の遺伝子発現の亢進を認めたほか、MYC蛋白発現がBmal1欠損Tnで亢進していた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の知見より、T細胞活性化の際の増殖代謝と体内時計が関与することが示唆されている。概日リズム異常は、慢性炎症や自己免疫を増悪する可能性が示唆されているが、大腸癌や炎症性腸疾患、肥満や糖尿病などにおいても、概日時計変容が関与することから、T細胞の概日時計が免疫機能を通じて消化器疾患や内分泌代謝疾患に関与する可能性が考えられる。引き続き、今後詳細な機序を検討することによって、腸管免疫を介した炎症性腸疾患や大腸癌、代謝疾患の創薬ターゲットを探索も目指していく方針である。
|