研究課題/領域番号 |
19K09015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金子 慶三 東北大学, 大学病院, 講師 (60546141)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 糖新生 / 肝臓 / 肥満 / 糖尿病 / 臓器間ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
血中に存在するグルコース量は全身の糖消費量をまかなうには余りにも少ない。そのため、生体の活動リズム(日内リズム)に応じて刻一刻と変化する全身や各臓器レベルのグルコース需要に、供給が応えていく必要がある。一方、グルコースを血中に放出する肝糖産生の主な要素に糖新生があるが、これは肝臓へ流入した糖新生基質を肝臓でグルコースへ変換する経路である。ゆえに、肝などでの糖新生制御は生命活動のために必須の営みであると考えられるが、その時々刻々と制御されるメカニズムは解明されていない。研究代表者は肝糖新生が生体のグルコース需要の変化にいかに対応するかを、臓器間ネットワークの視点から解明することを目指す。
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研究成果の概要 |
糖新生は肝臓や腎臓で行われ、主に肝臓が主要な役割を担うと考えられている。また、グリセロールを器質とする糖新生経路であるグリセロールキナーゼ(Gyk)経路は絶食や肥満糖尿病で重要であることが報告されている。本研究では肝臓特異的にGykを欠損させたマウスを作製し、肝Gyk経路が絶食時の血糖維持や肥満形成時の血糖上昇にどのように関与するかについて研究をすすめたが、肝Gyk経路の遮断単独では血糖の変化を認めなかった。そこで、肝腎両臓器のGykが欠損したマウスを作製したところ、グリセロールからの糖産生がほとんど行われず、Gyk経路の研究のためには肝腎両者へのアプローチが必要であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究開始初期においては、糖新生の中で重要な経路の1つのGyk経路の全身代謝における役割を肝臓へのアプローチで解明することを目指していた。しかし、研究をすすめるうちに肝以外の腎の糖新生へのアプローチも必要であることが分かり、このことは1つの成果であると考えている。今回の研究データの上に肝腎2つの糖新生臓器のGyk経路への介入実験を積み重ねていくことで、糖新生Gyk経路による個体レベルでの代謝制御を探究し、血糖恒常性の維持の解明や肥満糖尿病への新規アプローチへとつなげていく予定である。
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