研究課題/領域番号 |
19K09020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
森野 勝太郎 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (90444447)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ミトコンドリア / microRNA / 寒冷耐性 / 糖代謝 / 脂質代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内小器官であるミトコンドリアは、糖や脂質からのATP産生のみならず、熱産生やCaを介した細胞機能調節など、細胞のストレス応答性や可塑性にも寄与している。我々は運動による骨格筋細胞の分化や脂肪細胞のベージュ化の過程でnon-coding RNAであるmiR-494が新規ミトコンドリア調節因子であることを報告してきた。本研究ではin vivoにおけるmiR-494の役割についてmiR-494ノックアウトマウスを用いて、検証するとともに、糖尿病や肥満症に対する治療ターゲットとしての可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、non-coding RNAの1つであるmiR-494の代謝調節における役割をin vivoで解明する事である。miR-494全身ノックアウトマウスは正常に発育し、体重や糖代謝は野生型と差が無かった。寒冷環境下でも体温低下を来さない事が確認され、組織学的に脂肪組織にUcp-1発現の上昇を伴うベージュ化をきたしており、ミトコンドリア密度が上昇していました。代謝ケージを用いた検討から脂肪燃焼の亢進を来していた。これらの結果からin vivoにおいてmiR-494がミトコンドリア機能を抑制している事が分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミトコンドリアは糖代謝、脂質代謝、アミノ酸代謝にかかわる重要な細胞内小器官であり、その機能低下は様々な疾患と関係していると考えられている。miR-494をノックアウトしてもマウスは著変なく成長し、一見何も影響が無いように見えた。しかしながら全身ノックアウトは寒冷環境でも体温維持ができており、脂肪を燃やしやすい特徴がある事が分かった。また、2歳齢まで観察すると活動性が野生型より維持されていて、長寿である可能性がある。ミトコンドリアは加齢現象にも関与していると考えられており、miR-494が加齢に伴う現象の治療標的になる可能性がある。
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