研究課題/領域番号 |
19K09032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
山田 俊児 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40454079)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | NPY / Cre/loxP / 側坐核 / 不安 / NPY-Cre / 高脂肪食 / NPY受容体Y1 / neuropeptide Y / Cre-loxP / アデノ随伴ウイルス / ニューロペプチドY / 外側基底扁桃体 / ジフテリア毒素 / Neuropeptide Y / Cre/loxP system / 栄養 / 視床下部 |
研究開始時の研究の概要 |
視床下部弓状核(ARH)に存在するニューロペプチドY(NPY)は摂食を強力に促進する神経ペプチドである。そのため、受容体のアンタゴニストは抗肥満薬として開発が進み前臨床段階にある。NPYに関連した抗肥満薬を有効利用するためにも、ARH以外に局在するNPY発現ニューロンに関する知見が必要である。そこで本研究では、(1) NPY発現ニューロンを可視化したマウスの作出とその組織学的解析、(2) NPY特異的ノックダウンおよびin vivoカルシウムイメージングを利用した各神経核におけるNPY発現ニューロンの機能解析を行い、NPY発現ニューロンの機能とその作用機序を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
視床下部の存在するニューロペプチドY (NPY) 発現ニューロンは強力に摂食を促進する。一方、側坐核や扁桃体と行った部位にもNPY発現ニューロンは存在するが、その機能や解剖学的特徴は明らかになっていない。 本研究ではNPY-CreマウスとCre依存型アデノ随伴ウイルスを用いて、側坐核のNPY発現ニューロンが不安行動に関与することと、側坐核のNPY発現ニューロンの解剖学的特徴を明らかにした。また、同様の方法を用いて、側坐核に投射するNPYニューロンを発見し、それらのニューロンが高脂肪食の摂取に関与することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NPYはNPY受容体タイプ1 (Y1R) を介して摂食を促進することから、Y1Rのアンタゴニストが抗肥満薬の候補として研究・開発が進んでいる。一方、脳内や膵臓を含む末梢にもY1Rは発現し、さまざまな行動・内分泌変化に関与することが報告されている。本研究成果は側坐核のNPYニューロンが不安行動を減少させる働きがあることを明らかにした。この作用がY1Rを介する場合、Y1Rアンタゴニストが抗肥満を導く代わりに、不安を増加させる可能性があることを意味する。抗肥満薬Y1Rアンタゴニストの一つの副作用の可能性を発見できたのではないかと考える。
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