研究課題/領域番号 |
19K09044
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 山口大学 (2023) 大阪物療大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
大西 隆之 山口大学, 大学研究推進機構, 講師(特命) (30418959)
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研究分担者 |
水上 洋一 山口大学, 大学研究推進機構, 教授 (80274158)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 乳がん / シグナル伝達経路 / がん幹細胞 / 癌幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
癌幹細胞はわずかにしか存在しないが、抗癌剤に抵抗性であり、生き残り、再発につながる。本研究ではエストロゲン受容体陽性乳癌組織からのエキソーム解析によって見つかったキネシンタンパクのKIF20Bの変異遺伝子が「癌幹細胞への発生・進展に関わる変異である」という仮説を立てた。この仮説を証明するために①KIF20B変異遺伝子を発現する多核の癌幹細胞の細胞生物学的な特徴と②癌幹細胞の増殖や維持に関わる候補遺伝子群を明らかにする。③癌幹細胞の増殖能低下の分子機構を解明し、更に④癌幹細胞の増殖能を高め、抗癌剤への感受性を高める遺伝子群を同定することで、乳癌幹細胞への新たな診断・治療法への応用を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では癌幹細胞の様に増殖速度が低下するキネシンタンパクのKIF20B遺伝子変異に着目して、癌幹細胞の細胞分裂や増殖の鍵となる因子を同定することを目的とする。 KIF20Bの遺伝子の変異は増殖速度の減少と多核細胞の増加の表現型を示したことから、癌幹細胞の発生や進展に関わる変異であるという仮説を立てた。この仮説を検証するために、まずKIF20B変異遺伝子を発現する乳がん細胞を分離する系を確立し、次に次世代シーケンサーによるRNA-seq解析を行い、多核の癌幹細胞の増殖や維持に関わる候補遺伝子群を同定し、分子機構の解明を目指した。 昨年度まではKIF20B変異遺伝子を発現する乳がん細胞の特徴をさらに調べ、細胞分裂異常や染色体の分配異常が起こっていることまでは明らかにした。本年度はKIF20B変異遺伝子を発現する乳がん細胞をセルソーターにより分離し、細胞の特徴を調べると共に、RNA-seq解析を行った。セルソーターにより分離し細胞を使って、側方散乱光(SSC)の測定を行い、細胞内部の複雑さに関する情報を比較した。その結果、KIF20B野生型と変異遺伝子を発現する乳がん細胞では細胞内部の複雑さで多少差が見られた。分離したKIF20B野生型と変異遺伝子を発現する乳がん細胞のそれぞれを使って、RNA-seq解析を行い、比較したところ、遺伝子の発現で差が見られることがわかった。また、KIF20B変異遺伝子を発現する乳がん組織で免疫染色を行ったところ、KIF20B変異タンパク質は腫瘍細胞の核内に多く発現していた。今後はRNA-seq解析により得られた結果を基に、KIF20B変異遺伝子ががん幹細胞化へ向かうシグナル伝達経路やがん幹細胞の増殖・維持に関わる候補遺伝子群の同定を目指したい。
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