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乳癌におけるHOXB9スプライスバリアントの探求

研究課題

研究課題/領域番号 19K09057
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

高橋 麻衣子  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50348661)

研究分担者 関 朋子  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70528900)
林田 哲  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80327543)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードHOXB9 / スプライスバリアント / 乳癌 / 乳がん
研究開始時の研究の概要

HOX遺伝子群は発生期におけるマスターレギュレータであるとともに、近年は悪性腫瘍での異常発現が注目されている。本研究の目的は、我々が今回新たに発見したHOXB9スプライスバリアントの乳癌における生物学的・臨床的意義を明らかにし、HOXB9の腫瘍制御メカニズムを解明することである。これまでの実験では同バリアント高発現クローン株では増殖亢進・アポトーシスが抑制されており、トリプルネガティブ乳癌との関連が強く示唆された。また、同バリアントの定量検出系の確立にも成功した。これらのクローン株や検出系を用いて、当施設乳癌検体における同バリアント量と臨床病理学的因子との比較や分子生物学的な解析を行う。

研究成果の概要

近年、HOXB9は発生時のみならず成長後も発現し悪性腫瘍等の発症や悪性化に関わることが明らかになっている。今回我々は、HOXB9と乳癌についての研究を進める中で、HOXB9遺伝子にスプライスバリアント(HOXB9T)が存在することを発見した。このバリアントはフレームシフトによりストップコドンが生じるためコーディングが途中で終了し、DNA結合部位であるホメオドメインや補因子結合部を欠いた構造となるため、HOXB9の構造の変化が下流のシグナル伝達経路へ与える影響は大きい。そのため、HOXB9タンパクがこのバリアントにシフトすることで、乳癌の増殖や進展に寄与すると考えられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

他のHOX遺伝子では、今回と同じようにホメオドメインを欠くスプライスバリアントが多数報告されており、HOXA9ではスプライスバリアントが白血病の発症に関わっており、治療標的として確立されている。本研究では、悪性度が最も高いトリプルネガティブの乳癌細胞株においてバリアントが多く発現しており、同バリアント高発現クローン株では増殖亢進・アポトーシスが抑制されていることを明らかにしている。これら検討を通じて、HOXB9による腫瘍制御のメカニズム解明を行うことで、未だ治療ターゲットがみつからないトリプルネガティブ乳癌において、治療ターゲットとして確立されれば、その臨床的意義は非常に大きいと考え得られた。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of a Modified HOXB9 mRNA in Breast Cancer2020

    • 著者名/発表者名
      Nakashoji Ayako、Hayashida Tetsu、Kawai Yuko、Kikuchi Masayuki、Watanuki Rurina、Yokoe Takamichi、Seki Tomoko、Takahashi Maiko、Miyao Kazuhiro、Yamaguchi Shigeo、Kitagawa Yuko
    • 雑誌名

      Journal of Oncology

      巻: 2020 ページ: 1-10

    • DOI

      10.1155/2020/6065736

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 乳癌進展メカニズムにおけるHOX遺伝子群の共変動を通じた胎生期発達モデルとの共通点2021

    • 著者名/発表者名
      林田 哲, 中小路 絢子, 山口 茂夫, 永山 愛子, 関 朋子, 高橋 麻衣子, 北川 雄光
    • 学会等名
      日本癌治療学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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