研究課題/領域番号 |
19K09070
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
枝園 忠彦 岡山大学, 大学病院, 研究准教授 (30509451)
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研究分担者 |
豊岡 伸一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
山本 寛斉 岡山大学, 大学病院, 講師 (40467733)
諏澤 憲 岡山大学, 大学病院, 助教 (90839713)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 転移乳がん / HER2陽性 / 薬剤耐性 / 分子標的治療 / 乳癌 / 耐性化機序 / TDM1 / HER2 / 耐性機序 / 耐性克服 |
研究開始時の研究の概要 |
乳癌治療においては効果予測に基づく薬物選択が最も重要である。がん遺伝子HER2が増幅している乳癌は年間約1万人にのぼり、治療としてHER2標的薬が使用されている。しかしながら、ほぼ全例においてHER2標的薬に対する耐性が獲得され、より悪性度が高い腫瘍となり治療に難渋することが知られている。そのため、耐性の克服はHER2陽性乳癌の治療成績の向上における大きな課題である。本研究ではHER2陽性乳癌においてHER2標的薬に対する獲得耐性を克服するため、耐性機序に基づいたHER2陽性乳癌に対する新たな治療戦略の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
TrastuzumabおよびT-DM1のそれぞれ両者に対する複数の耐性細胞株を樹立し、検討を行った 結果、HER2標的薬耐性細胞株においてSrc familyのYes1 (Proto-oncogene tyrosine-protein kinase) が増幅・活性化していることが明らかとなった。そして、Src阻害剤であるDasatinibをTrastuzumabと併用投与することでHer2/Aktといった細胞内シグナルの抑制が認められ、Trastuzumab/Lapatinibに対する耐性が解除されることを突き止めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
集学的治療を行う乳癌治療においては効果予測に基づく薬物選択が最も重要である。がん遺伝子HER2が増幅している乳癌と診断される新規患者は年間約2万人にのぼり、治療としてHER2標的薬が使用されている。転移乳癌ではこれらの薬剤を効果的に長期間使用することが予後の改善をもたらす。しかし治療経過においてほぼ全例にHER2標的薬に対する耐性が獲得され、より悪性度が高い腫瘍となり治療に難渋することが知られている。そのため、耐性の克服はHER2陽性乳癌の治療成績の向上における大きな課題である。本研究結果からHER2陽性乳癌においてHER2標的薬に対する耐性機序に基づいた治療戦略の開発につながる。
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