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プロトンポンプを標的とした乳癌の新規分子標的治療薬の開発とタキサン耐性の克服

研究課題

研究課題/領域番号 19K09080
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

遠藤 友美  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (20566228)

研究分担者 遠山 竜也  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30315882)
近藤 直人  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (90529166)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワード乳癌 / 薬物抵抗性 / 乳がん / 薬物耐性 / プロトンポンプ / 薬剤耐性 / 薬剤抵抗性
研究開始時の研究の概要

V-ATPaseを構成するATP6V1A遺伝子を標的とした、新たな治療薬の開発を目的とし以下の検討を行う①臨床検体を用いた検討:乳癌組織におけるATP6V1AのmRNAおよび蛋白発現状況、浸潤・遊走能に関連する遺伝子の発現解析②乳癌細胞株を用いた検討:ATP6V1Aノックダウンとタキサン系薬剤の効果の検討、浸潤・遊走能に関する検討③Xenograftモデルを用いた検討:ATP6V1A高発現乳癌細胞株をヌードマウスに植え付け、ATP6V1AのsiRNAベクターを投与し、ATP6V1Aノックダウンの影響、タキサン系薬剤の効果、浸潤・転移能への影響について解析。腫瘍組織の各種蛋白発現の検討を行う。

研究成果の概要

タキサンを使用した症例119例における解析で、ATP6V1A mRNA高発現の乳癌症例は、DFSとOSが有意に予後不良であった。そのうち102例では免疫化学染色による蛋白発現の解析が可能であり、ATP6V1A蛋白発現が高発現の症例ではDFSが予後不良な傾向にあったが有意差は認めなかった。
また、乳がん細胞株T47Dを用いて、ATP6V1Aノックダウンの影響を検討した。T47DにATP6V1AのsiRNA試薬を導入し、容量依存性にATP6V1A発現が低下することを確認した。また、ATP6V1Aが低発現の細胞株ほど増殖能が低下した。しかし、有意な差ではなかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでの研究で、ATP6V1Aが乳癌のキードラッグの一つである、タキサンの耐性に関与する可能性を見出した。ATP6V1Aは生体内においてプロトンポンプとして働くV-ATPase (vacuolar H+-ATPase) のサブユニットAをコードする。今回、乳癌組織における検討で、ATP6V1Aが高発現であると、予後不良であることを見出した。また、乳癌細胞株T-47Dでは、ATP6V1Aをノックダウンすると、増殖能が低下する傾向を認めた。
V-APTaseの発現亢進は乳癌以外の癌でも多く観察され、タキサン系薬剤も多くの癌種で使用される薬剤であることから、癌治療にとって意義のあるものと考えられる。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Discovering novel mechanisms of taxane resistance in human breast cancer by whole-exome sequencing2022

    • 著者名/発表者名
      Yumi Wanifuchi-Endo, Naoto Kondo, Yu Dong, Takashi Fujita, Tomoko Asano, Tomoka Hisada, Yasuaki Uemoto, Sayaka Nishikawa, Yusuke Katagiri, Akiko Kato, Mitsuo Terada, Hiroshi Sugiura, Katsuhiro Okuda, Hiroyuki Kato, Satoru Takahashi, Tatsuya Toyama
    • 雑誌名

      Oncology letters

      巻: 23 号: 2 ページ: 60-60

    • DOI

      10.3892/ol.2021.13178

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] V-ATPaseのサブユニットであるATP6V1Aは乳癌の予後因子である2020

    • 著者名/発表者名
      鰐渕-遠藤 友美 近藤 直人 藤田 崇史、浅野 倫子、久田 知可、上本 康明、西川 さや香、片桐 悠介、加藤 明子、寺田 満雄、山中 菜摘、遠山 竜也
    • 学会等名
      第28回日本乳癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲノム解析を用いた乳癌におけるタキサン抵抗性機序の解明2019

    • 著者名/発表者名
      遠藤(鰐渕)友美 、高橋 智 、近藤直人 、波戸ゆかり 、久田知可 、西本真弓、西川さや香 、遠山竜也
    • 学会等名
      第27回日本乳癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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