研究課題/領域番号 |
19K09088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
若山 顕治 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (50646544)
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研究分担者 |
嶋村 剛 北海道大学, 大学病院, 准教授 (00333617)
島田 慎吾 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (40755576)
深井 原 北海道大学, 医学研究院, 特任講師 (60374344)
木村 太一 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (90435959)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 肝移植 / 脂肪肝 / 機械灌流 / 脂肪滴 / ミトコンドリア / 脂肪酸 / リン脂質 / 臓器灌流 / リゾリン脂質 / 肝臓 / 移植 |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪肝グラフト肝移植における虚血再灌流傷害を軽減し、予後を改善できればドナー不足の解決策となる。本研究はラット肝臓の体外酸素化機械灌流の至適な灌流条件を確立し、脂肪肝の移植前に体外でConditioningすると共に、移植前とグラフト機能を評価し、予後予測マーカー確立を目指すものである。目的達成のために、自作の灌流液を冷保存、機械灌流に使用し、既存液を凌駕する臓器修復法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
肝移植時に脂肪肝は冷保存再灌流傷害を受けやすい。移植前に再灌流後の傷害を予測するマーカーを見出し、障害機構を解明できれば、脂肪肝移植の安全性が向上する。本研究ではラットの安定した脂肪肝モデルを作成し、正常肝、脂肪肝に虚血ストレスを負荷し、その肝臓を質量分析イメージング (IMS) 法で評価した。リゾフォスファチジルコリン (18:0)は脂肪化の程度に依らず、虚血中に虚血時間依存的に門脈域で増加し、再灌流障害の程度を事前に予測できることを明らかにした。他にも虚血時間を鋭敏に検出できる物質を見出し、臓器灌流におけるグラフト機能評価に有用な方法論になることが期待される結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IMS法により虚血中に虚血時間依存的に門脈域で限局的に起こる事象を捉えることに成功した。通常のホモジナイズして抽出する方法ではマスクされてしまう限局した変化を定量評価できることに意義がある。他にも再胆管構造中に限局して起こる変化もとらえており、単一の傷害予測マーカーを測定する方法というよりも、1つの方法で肝グラフトの状態を多角的に機能評価できる方法論と言える。今後、臓器灌流におけるグラフト機能評価に有用な方法論になることが期待される。
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