研究課題/領域番号 |
19K09095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
山田 眞一郎 徳島大学, 病院, 特任助教 (30579884)
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研究分担者 |
齋藤 裕 徳島大学, 病院, 講師 (50548675)
森根 裕二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (60398021)
居村 暁 徳島大学, 病院, 特任教授 (90380021)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | NASH / 肝切除 / 転移性肝癌 / Western diet / 肝発癌 / 腫瘍微小環境 / 大建中湯(TU-100) |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルス性肝炎由来の肝細胞癌(HCC)の治療に関しては切除が最も根治性が高いが、実臨床において、肝切除によるストレスが残肝再発を促進しうることは経験される。近年肝切除マウスモデルを用いた実験でその機序について検討されているが(Hepatology 2017, Gastroenterology 2018)、NASHにおける再発促進のメカニズムについては依然不明であり、HCCの治療に携わる外科医にとって、このメカニズムを解明することは喫緊の課題である。本研究では、NASH肝切除モデルにおける肝発癌促進の機序解明を目指し、現在NASHを抑制すると考えている薬剤により発癌制御が可能か否かを検討し、NASHにおける病態増悪の予防に繋げたい。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)における肝発癌促進の機序解明を目指し、NASHにおける病態解明に繋げることである。まずNASH発癌モデル作成を試みたが、線維化を伴う脂肪肝のみで発癌を認めなかった。このモデルは作成に長期間を要するため、NASH肝切除モデルにおける大腸癌肝転移形成を正常肝と比較する検討に変更した。正常肝とNASH肝を比較すると、NASH肝で有意に腫瘍径は小さく、NASH肝で有意にIL-6、SAA1発現が低下していた。以上より、NASH肝では転移形成環境に関わる因子の発現が低下しており、肝切除後の腫瘍形成が抑制されると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年食生活の欧米化に伴い、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の罹患率は急激に増大している。大腸癌肝転移の根治は外科手術が第一選択となるが、肝転移形成におけるNASHの影響については未だ不明な点が多い。本研究によりそのメカニズムを解明することは、今後増加するであろうNASH肝の転移巣切除の可否等の決定に重要な役割を果たすと考えられる。
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