研究課題/領域番号 |
19K09096
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
小川 晃平 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (10359789)
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研究分担者 |
坂元 克考 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50790218)
本庄 真彦 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (90807926)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 肝移植 / 血液型不適合移植 / 虚血性胆管障害 / 動物モデル / 血液型不適合 / ラット / 抗体関連拒絶 / 胆管障害 / 肝虚血 |
研究開始時の研究の概要 |
肝移植は末期肝不全に対する根治的治療法として確立された。本邦においては脳死ドナーからの移植は依然として少なく、生体肝移植が主なのが現状である。生体肝移植における術後合併症の一つとして、血液型不適合肝移植後や肝動脈血栓症の際によく見られる遅発性の虚血性胆管障害がある。この虚血性胆管障害は肝内の微小循環障害が原因と推測されるが、その循環障害の程度と発症する胆管障害の程度の関連については明らかではない。本研究では動物実験レベルでこの虚血性胆管障害モデルを作製し、胆管合併症に対する治療戦略を立てることを目的とする。
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研究成果の概要 |
血液型不適合肝移植の際に抗体関連拒絶が原因となり遅発性進行性胆管障害が起こりグラフトロスに陥ることがある。胆管障害の原因としては肝内の微小循環障害による虚血性胆管障害が考えられる。本研究はこの微小循環障害による虚血性胆管障害を来す動物モデルを作製し、その治療戦略を立てることを目的とした。ラット動脈再建肝移植モデルに異時性に動脈結紮を加えたところ、実臨床に類似した虚血性胆管障害のモデルが再現出来る可能性が示唆された。今後、循環障害を改善させる薬剤(抗血小板薬、抗凝固因子製剤等)、血管新生を促進させる薬剤(VEGF、bFGF等)による虚血性胆管障害の軽減効果に関して検討する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、脳死肝移植が徐々に増えつつあるが、欧米と比較して本邦の肝移植医療において生体肝移植の占める割合はまだまだ高く、血液型不適合肝移植は避けては通ることは出来ない。本研究により実臨床を反映した遅発性虚血性胆管障害の動物モデルが作製出来る可能性が示唆された。今後このモデルを用いて虚血性胆管障害を軽減させることが出来る薬剤が見いだせれば、血液型不適合肝移植後の胆管合併症の軽減につながり、長期の肝移植成績向上に寄与するものと思われる。
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