研究課題/領域番号 |
19K09110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所) |
研究代表者 |
五十嵐 友香 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所), 臨床研究所, 技師・研究員 (10531692)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腫瘍微小環境 / Hot tumor / 免疫チェックポイント阻害剤 / ケモカイン / がん免疫療法 / 異所性リンパ濾胞 / がん微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
最近、免疫チェックポイント阻害剤などのがん免疫療法が革新的治療法として注目を浴び、がん治療におけるブレークスルーとなっている。多くの免疫チェックポイント阻害剤の治験や実臨床において素晴らしい臨床効果が報告される一方、奏功する患者は2-3割で、かつ、がん種が限られるという現実もある。これらの原因としてがん浸潤リンパ球の量的・質的不足が関連すると示唆されている。本研究の目的は、① がん組織へ効率的にリンパ球浸潤を誘導し、腫瘍内にT細胞・B細胞・樹状細胞・マクロファージなどの多彩な免疫担当細胞よりなるリンパ濾胞形成を促進する方法を確立すること② 評価用のバイオマーカーを探索することである。
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研究実績の概要 |
近年がん免疫療法は飛躍的に進歩し特にCAR-T療法や免疫チェックポイント阻害剤の利用による著しい治療効果は“がんは治る”と期待させてくれるものである。しかしこれらの目覚ましい治療効果は一部の患者、一部のがん種に限られているのも事実である。これらの治療を受けた患者やこれまでの治療法で著しい効果が見られた患者の詳細な解析が行なわれ、有効性評価のバイオマーカー探索が精力的に進められている。その結果これら新規の治療法や旧来の治療法で効果のある患者では腫瘍内に抗腫瘍効果を有するリンパ球浸潤が見られるhot tumorであることが一つの要因であることが明らかとなっている。実際CAR-T療法においてもCAR-T細胞そのものには素晴らしい抗腫瘍効果がみられるものの腫瘍内へ浸潤させる方法が律速となっていた。そこに着目し腫瘍内へ浸潤できるように遺伝子改変したCAR-T細胞が開発されるとそのCAR-T細胞は腫瘍へ浸潤するだけでなくホストのリンパ球の浸潤も促進し抗腫瘍効果を示すことが明らかとなっている。そこで我々はどのような因子(サイトカインやケモカイン他)が腫瘍へのリンパ球浸潤に必要であるのかを多種類のがん種評価し、さらにその因子を外来的に腫瘍へ導入することにより、人為的に効率よく腫瘍浸潤リンパ球を増やす方法を開発しがん免疫療法との併用療法を想定している。本研究では多種類のがん細胞を用いてマウス担がんモデルを作成し、各種腫瘍浸潤リンパ球誘導因子の機能解析と外来的投与方法を検討する。これにより有効ながん種と誘導因子の組み合わせを決めそれぞれの腫瘍への適切な因子の導入方法を臨床を想定して開発する。
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