研究課題/領域番号 |
19K09118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
尾上 俊介 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (20807515)
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研究分担者 |
梛野 正人 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20237564)
江畑 智希 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (60362258)
横山 幸浩 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (80378091)
國料 俊男 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院准教授 (60378023)
山口 淳平 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00566987)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 術後肝障害 / 脂肪幹細胞 / 周術期対策 |
研究開始時の研究の概要 |
高度な侵襲を伴う消化器外科手術において術後合併症、特に肝切除術後に発生する肝障害は大きな問題である。本研究の目的は術後肝障害に対する脂肪幹細胞を用いた新規周術期対策を開発することである。実際の臨床で行なわれている門脈塞栓、肝虚血・再潅流、術前化学療法などにより生じる肝障害に関して、各肝障害動物モデルへの脂肪幹細胞の投与によりその有効性およびメカニズムを解明する。また肝転移モデルを用いて癌に対する脂肪幹細胞の影響や脂肪幹細胞の多能性や分化誘導に関して、網羅的遺伝子解析などにより多角的に検討し、新たな分子機構の解明も行なう。
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研究成果の概要 |
マウス30%肝切除モデルおよび部分肝切除モデルでの脂肪幹細胞シート貼付後、貼付周囲に癒着を認めたが、腹水貯留や感染を疑わせる所見はなかった。またヒト脂肪幹細胞シート内に時間経過に伴う血管新生の増生を認めた。蛍光標識したヒト脂肪幹細胞シートの貼付により、マウス肝臓側へのヒト脂肪幹細胞の集積を認め、同時にヒト脂肪幹細胞シート内に多数のマウス由来細胞の混在を認めた。これらの結果より、ヒト脂肪幹細胞シート貼付による肝再生においては、ヒト脂肪幹細胞とマウス細胞の双方向的な細胞遊走の関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝切除モデルにおいて脂肪幹細胞シート貼付により腹水貯留や感染などがおきないこと、血管新生が増生することを明らかにした。またヒト脂肪幹細胞シート貼付による肝再生においては、ヒト脂肪幹細胞とマウス細胞の双方向的な細胞遊走の関与を明らかにした。これらはヒト脂肪幹細胞シートを臨床応用するための重要な知見であり学術的意義が大きい。本研究により新規治療法開発の可能性が示唆され、ヒト脂肪幹細胞シートによる治療法が可能になれば、治療成績の向上が期待され社会的意義は大きい。
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