研究課題/領域番号 |
19K09123
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
渡部 祐司 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (20210958)
|
研究分担者 |
東山 繁樹 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (60202272)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 大腸癌 / KLHL5 / CUL3 / ユビキチンリガーゼ / バイオマーカー / 大腸がん / がんマーカー / CUL3型ユビキチンリガーゼ / 定量質量分析 / NRM解析 / タンパク質代謝マーカー |
研究開始時の研究の概要 |
大腸がんの細胞増殖・分裂、細胞伸展・浸潤を正に制御し、悪性化を誘導する因子としてKLHL5を見出した。KLHL5はCUL3型ユビキチンE3リガーゼ(CUL3-UbE3)複合体の基質受容体として機能することが推定される。大腸がんの悪性化で発現量が大きく増幅するKLHL5は、大腸がん細胞のタンパク質代謝系を大きく変動させることから、CUL3-KLHL5軸で制御される大腸がんマーカー分子の同定が可能である。よって、CUL3-KLHL5軸の基質をまず同定し、その機能解析に基づくマーカー分子の探索・同定とその応用を目指す。
|
研究成果の概要 |
これまでに、ヒト大腸がん細胞の細胞増殖能と浸潤能に正の相関性を示す因子として見出しているKLHL5は、CUL3型ユビキチンE3リガーゼの基質受容体として機能することから、まず、KLHL5の標的基質を探索し、98種の候補タンパク質を同定した。次に98種候補タンパク質の一斉定量法として、KLHL5-基質人工タンパク質#2QconCAT・MRM法を確立した。大腸がん細胞株 HCT116およびSW480細胞を用いた解析から、KLHL5の標的基質タンパク質3種を同定した。現在、大腸がん特異的バイオマーカー候補分子をKLHL5標的基質タンパク質関連因子の定量プロテオミクス解析から探索している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに大腸がん領域では、化学療法に感受性及び毒性の指標となるバイオマーカーの開発が続けられているが、臨床応用可能な大腸がん特異的バイオマーカーは未だ見出されていない。我々のこれまでの研究並びに本研究において見出した大腸がん悪性化相関性因子KLHL5とその標的基質タンパク質関連因子が、新たな大腸がんバイオマーカーとなり得る可能性を示唆できた。大腸がん診断の新規マーカー分子の確立は、予後を予測し、切除可能な状態で発見することや、早期に化学療法を導入することに役立ち、社会的意義は極めて大きい。
|