研究課題/領域番号 |
19K09130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
肥田 圭介 岩手医科大学, 医学部, 教授 (10285596)
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研究分担者 |
西塚 哲 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 特任教授 (50453311)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 胃がん / Helicobacter pylori / 術後補助化学療法 / 免疫応答 / PD-L1 / Helicobacter Pylori / 補助化学療法 / 胃癌 |
研究開始時の研究の概要 |
Helicobacter Pyloriは胃病変の原因として重要であるだけではなく宿主免疫を不活化することが知られている。逆説的にHP陽性進行胃癌患者の予後が良好であることが報告されているがその機序は明らかになっていない。HPは慢性胃炎の原因となるが、胃癌背景粘膜は慢性胃炎と共存することが多い。従って慢性胃炎の胃粘膜では浸潤リンパ球がHPまたは非自己(癌)抗原に接触していることが想定される。本申請は、進行胃癌のHP感染の有無、宿主側腫瘍免疫という観点から、術後補助化学療法の効果予測を行うという独自の発想に基づく研究である。
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研究成果の概要 |
胃切除症例に組織マイクロアレイを作製し,ヘリコバクターピロリの感染状態を491症例を対象に行った.免疫回避の指標である PD-L1の発現を免疫組織学的および分子生物学的手法により半定量的に判定を行った.無再発生存期間ではS-1 doseとPD-L1において交互作用が認められ,PD-L1-ではHP+がHP-に対して有意に高い5年生存率を示した. 全生存率および無再発生存率に対する独立因子としてpStageおよび HPとPD-L1の組み合わせが同定された.免疫逃避機構が働いていない胃癌患者に術後化学療法を行った場合, HPの既感染による宿主免疫の活性化が生存率改善に寄与している可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胃がん発症のリスク因子として知られているHelicobacter pylori(HP)感染が、進行胃癌患者では逆説的に予後が良いことが各国から報告されている。我々も同様の結果を報告してきたが、今回HP感染と免疫応答の関連、特に術後補助化学療法の効果に着目し研究を行った。 結果、PD-L1陰性かつHP陽性症例において術後補助化学療法の効果が強く認められていることが明らかになった。今後手術検体より術後補助化学療法の効果および予後予測が可能となり、治療のオーダーメード化に繋がる事が期待される。
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