研究課題/領域番号 |
19K09134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
清水 宏明 帝京大学, 医学部, 教授 (80272318)
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研究分担者 |
幸田 圭史 帝京大学, 医学部, 教授 (50260477)
山崎 一人 帝京大学, 医学部, 教授 (60302519)
小杉 千弘 帝京大学, 医学部, 講師 (60375681)
細川 勇 帝京大学, 医学部, 助教 (60623676)
首藤 潔彦 帝京大学, 医学部, 准教授 (90372359)
野島 広之 帝京大学, 医学部, 講師 (10507320)
村上 崇 帝京大学, 医学部, 助教 (80621870)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 大腸癌 / 肝転移 / メタドヘリン / Snail1 / 上皮間葉転換 / メタドへリン / 転移性肝癌 / 上皮間葉転移 / 間葉上皮転移 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、癌転移制御の key molecule としてメタドヘリン(MTDH)に注目し、まず、大腸癌細胞を用いてin vitro でのMTDH機能解析として1)EMT-MET plasticityの観点からphenotypic switchへの関連、2)stemness, anoikis resistanceを行う。 さらに、当院の外科切除された大腸癌原発巣の切除標本を用いてMTDH発現の臨床病理学的特徴、患者予後、再発転移形式を検討、肝転移症例では原発巣、肝転移巣におけるMTDH発現を比較検討し、原発巣から肝転移形成過程におけるMTDHの生物学的役割を解明する。
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研究成果の概要 |
上皮間葉転換(EMT)は癌が転移する際の重要なプロセスである。大腸癌におけるEMTのKey moleculeとして知られるメタドヘリン(MTDH)およびSnail1に着眼し、EMTマーカーと臨床病理学的因子および患者予後との関連を検索した。結果は、同時性肝転移大腸癌原発巣ではMTDHおよびSnail1の高発現がみられ、EMT機構が亢進しており、肝転移形成のプロセスへの関与が強く示唆された。また、同時性肝転移巣においてのMTDHおよびSnail1発現の意義についてはさらなる検討を要するが、Snail1高発現を認めた症例は肝切除後の予後が不良であり、予後因子となる可能性が推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では大腸癌の原発巣、肝転移巣を一連の実験系で検討し、肝転移メカニズムを考察することを主眼とする。転移浸潤過程でのMTDH/Snail1の転移制御機構における役割が明らかとなれば、それに応じた intervention による治療戦略の可能性も考えられる。つまり、MIDH、Snail1 を ターゲットとした治療を確立することで現行の化学療法とは異なった視点から、肝転移再発の抑制に対しての治療が考えられる。また、癌の浸潤転移のメカニズムに重要な上皮間葉転換(EMT)は、癌の転移に関する普遍 的な分子機構の謎を解く上で非常に有用であり、今後の新しい癌治療への展開の可能性切り開くものと考える。
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