研究課題/領域番号 |
19K09136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
熊谷 厚志 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 医長 (40383848)
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研究分担者 |
若槻 尊 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器内科, 副医長 (60443876)
馬島 哲夫 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 分子生物治療研究部, 主任研究員 (30311228)
山口 研成 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器化学療法科, 部長 (10321845)
佐野 武 公益財団法人がん研究会, 有明病院, 病院長 (30215884)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 胃癌 / 癌幹細胞 / 放射線 / がん幹細胞 / 免疫 / 胃がん / 幹細胞 / 放射線療法 / 免疫チェックポイント阻害薬 / abscopal effect |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、放射線照射ががん幹細胞の免疫学的プロファイルにどのような変化をもたらすかを明らかにするために、以下の3つの実験を計画する。 1. 胃がん幹細胞におけるPD-L1およびMHCクラスI分子発現等の検討 2. 放射線照射を受けた胃がん幹細胞におけるPD-L1およびMHCクラスI分子発現等の変化 3. 患者検体による治療効果と胃がん幹細胞および胃がん幹細胞由来免疫制御因子との相関分析
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研究成果の概要 |
癌幹細胞への放射線照射の影響を調べるために、胃癌患者由来細胞株に放射線を照射し、PD-L1 (Programmed cell Death 1- Ligand 1)や免疫応答・炎症関連の遺伝子の発現変化を比較した。 低分化腺癌に由来する細胞株では、照射前のPD-L1発現細胞の比率は4.8%であったが、8Gyの照射によって75%にまでPD-L1発現が誘導された。一方、中分化腺癌より樹立された細胞株は、照射前のPD-L1発現率が17%であり、8Gyの照射によってもPD-L1発現率は28%までにしか上昇しなかった。放射線照射によるPD-L1発現と組織型、予後等の関連を今後さらに検討して行く予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、放射線照射によってがん免疫にかかわる細胞表面マーカーの代表であるPD-L1(Programmed cell Death 1- Ligand 1)の発現がどのように変化するかを検討した。その結果、放射線照射によって胃がん細胞のPD-L1発現は増強するが、その程度は組織型によって異なる可能性が示唆された。免疫チェックポイント阻害薬と放射線療法の併用によって腫瘍縮小効果が増強する機序の解明につながる、興味深い知見が得られた。
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