研究課題/領域番号 |
19K09141
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
江畑 智希 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (60362258)
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研究分担者 |
山口 淳平 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00566987)
梛野 正人 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20237564)
國料 俊男 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院准教授 (60378023)
横山 幸浩 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (80378091)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / 胆管癌 / TFF / 原発性肝癌 |
研究開始時の研究の概要 |
TFF(Trefoil Factor Family)には3つのサブタイプが存在するが、それぞれが特徴的な癌抑制作用を有していることが示唆されている。またTFFは分泌型タンパクであり、血中に分泌されホルモンとして作用している可能性がある。この研究の目的は、肝発癌遺伝子改変マウスモデルとTFFノックアウトマウスを用いてTFFによる原発性肝癌抑制作用とその機序を解明し、またTFFに対する受容体を発見し腫瘍免疫への関与を突き止めることであり、さらにはTFFリコンビナントタンパクを用いた新規肝癌治療法を開発することである。
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研究成果の概要 |
TFF1はWnt/b-catenin経路を抑制することで肝細胞癌の発生を抑制する作用を有していることが明らかとなった。すなわち、TFF1はin vitroで肝細胞癌細胞の増殖を抑制し、細胞死を誘導することが確認され、またTFF1欠損マウスでは肝細胞癌の発生が頻繁に認められた。一方、TFF2はPTENの活性化を抑制する事で胆管癌の発生を抑制することが明らかとなった。すなわち、TFF2はin vitroで胆管癌細胞の増殖・浸潤を抑え、細胞死を誘導する事が確認され、またTFF2欠損マウスではBilIN および胆管細胞癌が発生した。これらの結果は、各TFFによる肝癌発生抑制効果を証明するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究の結果、TFFの3つのサブタイプの内、TFF1は肝細胞癌に対して抑制的に、TFF2は胆管細胞癌に対して抑制的に働くことを示している。しかも、前者はWnt/b-catenin経路に干渉し、後者はPTEN経路に干渉するという、全く異なる作用機序を示している。TFF1とTFF2は非常に似通った構造を持つたんぱく質であるにもかかわらずこのような異なる作用を持つことは非常に興味深く、今後の研究によってこの相違の原因が明らかにされ、かつ肝癌に対する新規治療法の開発に繋がることを期待したい。
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