研究課題/領域番号 |
19K09144
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 公益財団法人田附興風会 |
研究代表者 |
井口 公太 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 腫瘍研究部, 研究員 (40771118)
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研究分担者 |
上本 伸二 京都大学, 医学研究科, 教授 (40252449)
池川 雅哉 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (60381943)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | NAFLD肝癌 / 質量分析イメージング / ショットガンプロテオミクス / バイオマーカー / イメージングMS / ブタ / 質量分析 / NASH肝癌マーカー / イメージング質量分析 / NASH肝癌 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満およびメタボリック症候群に関連する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は脂肪肝を背景とした慢性的な炎症により、肝線維化、肝硬変、そして肝細胞癌の発生へと進行性の経過を辿るが、NASHによる発癌機序は明らかにされていない。これまで齧歯類を用いた動物実験によりNASH関連肝癌の病態解明が試みられてきたが、本研究では遺伝学的・解剖生理学的に、よりヒトに近いブタを利用してNASH関連肝癌モデルを確立し、プロテオミクスによる網羅的解析によって、NASHの進展および発癌リスクの指標となる新たなバイオマーカーを探求する。
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研究実績の概要 |
ブタ正常肝臓とNAFLD肝癌肝臓の連続切片(厚さ10μm)をそれぞれ一枚ずつ準備し、一枚は質量分析イメージング(rapifleX;Bruker社)、もう一枚はLC-MS/MS(timsTOF pro; Bruker社)によるショットガン解析に供した。LC-MS/MSの測定データをProteinScape(Bruker社)にて解析することにより、正常肝臓切片から222個、NAFLD肝癌肝臓切片から194個のPeptideあるいはProtein IDを得た。そのうち、癌特異的PeptideあるいはProteinは74個であった。一方、質量分析イメージングにより得られたMS numberと先のショットガンデータをmergeすることにより、癌部に視覚的にも高発現する10個のProteinを抽出した。 しかし、本手法はMS numberの小数点以下の確からしさに課題があり、実際MS numberの整数部が一致しているPeptide/Proteinが複数ある場合には、いずれが求めるMS imagingの分布を示す正しいPeptide/Proteinなのか、他の手法でvalidationを要する。 今年度、我々は新たにPEAKS Q software(インフォコム社)を使用し、Label-freeの定量解析を追加した。本解析により、先に同定した10個の癌部高発現Peptide/Proteinのうち、以下の7個のvalidationが得られた。①Glutamate dehydorogenase 1,②Vimentin,③Serum albumin, ④Myosin-9, ⑤Complement C3, ⑥Malate dehydrogenase, ⑦60S ribosomal protein L29。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍により、研究業務へ割く時間的制限、ならびに他学術施設への出張制限があったため。
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今後の研究の推進方策 |
現在、我々はDAVID(The Database for Annotation, Visualization and Integrated Discovery)を使用し、LC-MS/MSにて得られたデータにfunctional annotationを追加することを行っている。
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